そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『天才妹メイドはモルモルエロエロ』について

 今回紹介する作品は『天才妹メイドはモルモルエロエロ』についてです。

天才妹メイドはモルモルエロエロ! (美少女文庫)

 もくじ

どんな作品か

 主人公の迅と結衣は、両親の結婚をきっかけに兄弟となる。妹の結衣は天才で、天災。さまざまな実験に兄を巻き揉む。
 お互い時間を過ごすうちに兄も妹も互いのことを好きになっていた。兄である、迅は妹である結衣に好意を抱いていたが、表立った行動には移さなかった。ということに、妹の結衣は気づいていた。むしろなぜ早く手を出さないかと期待している。
 兄の迅に媚薬を飲ませ、自身はメイド服を着て、誘惑するも、迅は兄としての態度を強固な理性で崩さなかった。
 迅がお風呂に入っているうちに、兄のベッドで自慰にふけりながら、どうするかと悩んでいたところ。兄が戻ってくる。
 戻ってきた兄と対面すると、ペットとして飼っていたモルモットの突然の行動で迅と結衣は事故に近い形でキスをする。
 その流れで、兄の想いを問いただし、恋人関係になった二人はそのままベットイン。
 晴れて付き合うことになった二人だが、結衣の望みはこの先にあった。
 迅は結衣に流されるままに、彼女と恋愛実験を行うことになる。

どこが面白いか

 タイトルにいろんな意味がかかっています。マッドサイエンティストで、メイドで、妹で、という設定を持っている。妹は兄をモルモットと称している。彼女はモルモットを飼っていて、その鳴き声は「プイ!」。モルモットの頭はなぜか緑色。
 それでいて、混沌としたストーリーでなく、わりと理路整然とした話として読めました。
 本作は着エロを重視したプレイが多い。メイド服で誘惑する妹。恋人になったあとは学校を模したホテルを貸し切っての制服エッチ。
 終盤は文化祭でひと目を偲んでの性行為。これらの行為は、3歳差の結衣と迅の関係にある、学園生活を十全に過ごせなかったことに対する不満から行われていた、というのがわかるのがエロ描写に正当性があってよかったです。
 

キャラクターの魅力

 結衣が可愛い。知的で丁寧な口調で兄をからかう妹の要素とメイドの要素、天才キャラとしての要素がセリフの中で両立している。
 盛りすぎかと思われた設定が一人のキャラクターとして独立しています。
 彼女のキャラクター性は性行為にも出ています。キスのときは目をつぶらずに、見開いて見つめるとか、いろんな理論をたてた結果、メイドで誘惑するのが成功率が高いと結論を出していたけども、実際はある種の妹としての嫉妬みたいなのが絡んでたりとか。いろんな要素がちゃんと絡んでいるところが良いです。
 キャラとしても魅力的だし、ちゃんとエロい。

どこがエロいか

 本作のプレイは着エロを重視したプレイを中心としています。兄を誘惑するための露出多めのメイド服。表紙に描かれていますが、まさに二次元でしか見れないようなエロい衣装ですばらしい。恋人になれた結衣はさまざまな場所で兄と性行為に興じます。
 この着エロの目的が、兄にとっての青春を妹で塗り潰そうという彼女の独占欲から出るものだった。
 そういう想いの強さが性行為描写の興奮をそそります。
 メイド服や学生服でさまざまなシュチュエーションや趣向に凝ったプレイが多く描かれていて、ボリュームがあったところが良かったです。

 オススメの作品です。ぜひ読んでみてください。
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