そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『男嫌いな美人姉妹を名前を告げずに助けたら一体どうなる?』1巻と2巻について

 今回紹介する作品は、『男嫌いな美人姉妹を名前を告げずに助けたら一体どうなる?』の1巻と2巻です。

男嫌いな美人姉妹を名前も告げずに助けたら一体どうなる? (角川スニーカー文庫)

男嫌いな美人姉妹を名前も告げずに助けたら一体どうなる?  ライトノベル 1-2巻セット

 


**美人姉妹から溺愛

 美〇女文庫かってくらいエロい展開のあるラブコメです。主人公の堂本隼人は、ハロウィンの日に、強盗に襲われた隣家の新条姉妹とその母を助ける。

 その時にカボチャの被り物をしていた堂本は、名前も名乗らずに去っていった。

 その後、妹の藍那と姉の亜利沙に正体がバレ、交流を深めていく。

 

 美人姉妹と主人公の交流は、パンパンに膨らんだ風船がさらに空気が入れられていくのを眺めているかのよう。

 主人公の視点からは美人姉妹とのドギマギとした触れ合い。美人姉妹の視点からは腹を空かせた熊の巣に蜂蜜が塗られた鹿がやってきたかのよう。主人公に対する恋の熱量がすごい。

 挿絵を担当するぎうにうさんの肉感のある絵の雰囲気も相まってかなりエロい。

 

 1巻は、どういう話かまだわかってなかったので、次の瞬間には主人公が押し倒されているんじゃないか、というスリルがありました。

 

**交差する心理描写による盛り上がり

 ちゃんとエッチなラブコメをやりながら、心理描写を密に描くことができてるとこがすごいです。

 主人公の視点があって、姉妹たちの視点がある。それぞれの心理が熱量を持ちだして、交わった瞬間にカタルシスがある。

 描かれているのは3人の日常であり、その積み重ねによる収束は予想の範疇なんですが、過程の熱量が私をワクワクさせました。

 

 近々、みょんさんの別の作品も読みます。

 また、続きや新作も楽しみに待っています。