そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『幼馴染が絶対に負けないラブコメ』について

さて、今回紹介する作品は『幼馴染が絶対に負けないラブコメ』です。


幼なじみが絶対に負けないラブコメ (電撃文庫)
著者:二丸修一
イラストレーター:しぐれうい
発売日: 2019/7/8
出版社: KADOKAWA
言語: 日本語
ASIN: B07SGP24NP

あらすじ
幼なじみの志田黒羽は俺のことが好きらしい。家は隣で見た目はロリ可愛。陽キャでクラスの人気者、かつ中身は世話焼きお姉系と文句なしの最強である。
 ……でも俺には、初恋の美少女で学園のアイドル、芥見賞受賞の現役女子高生作家、可知白草がいる! 普通に考えたら俺には無理めな白草だけど、下校途中、俺にだけ笑顔で会話してくれるんだぜ! これもう完全に脈アリでしょ! 
 ところが白草に彼氏ができたと聞き、俺の人生は急転直下。死にたい。というかなんで俺じゃないんだ!? 俺の初恋だったのに……。失意に沈む俺に黒羽が囁く――そんなに辛いなら、復讐しよう? 最高の復讐をしてあげようよ――と。

表紙とタイトルがメチャクチャいい

まず、表紙とタイトルがメチャクチャいいですね。女の子が顎クイで余裕そうに見せてるんだけど、空いている左手を男の子の間に置き、口の端が引きつっている。
女の子が優位にみえて、じつは無理しているっていうのが読み取れる。
タイトルからして、この子が幼馴染なんだろうなってわかりますよね。
イラストレーターさんがしぐれうい。ホロライブのスバルさんのキャラクターデザインをしててさ。自身もVTuberをやってる方ですね。
絵が上手いのは知ってたんですが、ここまで読み取れる絵が描ける人なんだって知れてビックリしましたね。

恋愛の勝ちと負け

内容はアマゾンの評価を見る限りでは、賛否両論といった感じでしょうか。
今回の物語のきっかけであるフラれたから復讐を考える主人公に、感情移入できない読者が多かった。
僕も主人公の気持ちがわからなくて、前半読むのがキツかったですね。
ただ、三角関係の中にそれぞれのキャラクターどうしが認識している過去があって。それがそれぞれのすれ違いにつながっているってのがわかってからは面白かったですし。
最後の幼馴染は負けなかったけども、勝つこともできなかった、というのが、ザ・青春って感じがしてよかったですね。

個人的には、2巻が出るなら。新キャラを出すよりも、1巻の二人の掘り下げがもう少し欲しいなと思うのが正直な気持ちです。

では、次巻も追って報告いたします。



幼なじみが絶対に負けないラブコメ (電撃文庫) 文庫 – 2019/6/8
二丸 修一 (著), しぐれうい (イラスト)