そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『てのひら開拓村で異世界建国記』5巻について

さて、今回紹介する作品はこちら、『てのひら開拓村で異世界建国記』の5巻です。


てのひら開拓村で異世界建国記5 ~増えてく嫁たちとのんびり無人島ライフ~ (MF文庫J)
著者:星崎崑
イラストレーター:あるや
レーベル:MF文庫J
発売日: 2019/1/25
出版社: KADOKAWA / メディアファクトリー
ISBN-10: 4040655109
ISBN-13: 978-4040655109

あらすじ
妹、ルキアを救い出せ! 波乱の異世界のんびり建国記、第5弾!

ルキアを救出するために神殿に乗り込んだカイたち。だが、辿り着いた先にいたのはルキアではなく守護聖人ファーレーだった!? 彼を島に連れ帰り、更にビーエから聞き出した情報を使ってカイは神殿と交渉をする決心をする。そんな中、島の大樹に魔力異常が発生! どうやら神殿が、大樹に封印した魔女を解放し、ルキアの命と引き換えに魔女を倒すつもりらしい。神殿の思惑を阻止するべく万全の準備を固め、開拓村のワープ能力を駆使して遂にトップである教皇と対峙する! 妹の命と島民を守るための交渉が今、始まる――。どこでも生産&交易能力『てのひら開拓村』を駆使して異世界のんびり建国記、世界の謎に迫る第5弾!

うまくいく巻

今回は日常や目的に向かっての準備を丁寧に描き、それが予定通り動いた巻でしたね。しかし、これほっとくとマズイぞ〜って思うような不穏な文がいくつかあり。だからこそ、このうまくいくが不安になるんですよね。
シリアスで緊迫した場面が続いても、日常にも力を入れられるのが、この作品の魅力であることも読んでて再認識しました。
てのひら開拓村での、ヒロインたちとのやりとりがよかったです。

妹のルキア

不穏だなと感じるのが妹のルキア。
彼女、すごい強い子で頭がいい子なのはわかるけど、逆に言うとよすぎるからこそ、この子が味方でなく敵になったらという不安がある。
そんな彼女がなんのイベントもなく、主人公のもとに順調に戻った点もなにかの前ぶれに見えるんですよね。一人称も兄が好きすぎて怖くも見える。

衝撃のラスト

さらに、敵側からの新たな真実による衝撃のラスト。3巻あたりから、引きがスゴい上手くなりましたね。
1巻、2巻は区切りをつけて、よかったね、ってラストが多かったのに。3巻からはどうなるんだって感じが多い。続きが気になります。

では、次巻も追って報告いたします。