そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『ゴスロリ卓球』について


ゴスロリ卓球 (電撃文庫)
著者:蒼山サグ
イラストレーター:マナカッコワライ
レーベル:電撃文庫
発売日: 2018年9月7日
出版社: 株式会社KADOKAWA
ASIN: ISBN978-04-912019-6

あらすじ
卓球部のエースで幼馴染みの斎木羽麗が失踪した。父親の抱える8000万の借金返済のため、金持ちが主催する裏賭場で戦うというのだ。
 その賭博は、ゴスロリ服を身に纏った少女たちの勝敗に途方もない金額を賭けて行われる“闇卓球”。
 羽麗を捜し、彼女の許へとたどり着いた坂井修は、幼馴染みを借金地獄から救済するため、共に命賭けの無謀なギャンブルに挑む――。

作者のtwitter
Sag Aoyama(蒼山サグ) (@SagAoyama) | Twitter

 ロウきゅーぶ! (電撃文庫)天使の3P! (電撃文庫)で有名な蒼山ザク先生の最新作です。
 今回はゴスロリ姿で卓球。どっからその発想を引っ張り出してきたんだってくらいさ。奇抜でありながらも、確かに絵的に美しいであろう組み合わせは買わざるおえないですね。
 ヒロインの羽麗も可愛らしく。主人公の幼馴染として、片方は意識しているんだけど、もう片方は兄弟のようにおもっている関係はいじらしいしかわいい。だからこそ、彼にだけ見せる無防備さがたまらなくいいんですよね。ゴスロリの着方がわからないヒロインが主人公に手伝ってもらうシーンはフェティシズムにあふれていていい。

 また、闇卓球というカイジを思わせる特殊ルールの混じったスポーツも見ていて面白い。
 熱いスポーツものでありながら、変態チックで、ときにデスゲーム系の頭を使った部分がある。
 一度で二度でなく三度もおいしい作品ってのはお得ですね。

 後、終盤、主人公が危機を回避するためにしたある行動によって、覚醒したヒロインもかわいいです。
 幼馴染ものの王道である、近しい友達以上の関係として見ていたと思われていたヒロインが相手を異性として意識してしまう瞬間は、読んでいてキュンキュンしますね。

 そして、主人公たちは行方不明の父親を捜すためにともに闇卓球のさらなる奥深くへと進んでいく。
 1巻ですでに面白いんですが、これからもっと面白くなりそうな引きでしたので、続きも追って報告いたします。