そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『わんでいりぴーと!』について

 さて、今回紹介する作品はこちら、『わんでいりぴーと!』です。 


ASIN:4065130158
著者:川田戯曲
イラストレーター:切符
レーベル:講談社ラノベ文庫
発売日: 2018年8月31日
出版社: 講談社
ASIN: ISBN978-4-06-513015-5

あらすじ
意を決して憧れの同級生・小夜原姫々に告白した返事は「……そう言ってくれて、嬉しいです。ありがとうございます。だけど、私……顔面がジャガイモみたいな人とは、付き合えません。ごめんなさい」ゲロを吐くかと思うくらいのショックに傷心を抱えて眠りにつき……起きたら翌日もまた今日だった! どうやら、「彼女」を攻略しないと明日が来ないようで……!?

 タイムリープものですね。主人公は、ある日突然、1日を何度もループするようになる。そのループを抜け出すには、ヒロインの小夜原姫々を攻略しなくてはいけない。ギャルゲーが実際に起きたらどうなるのかって話ですね。
 主人公は何度も繰り返すことでヒロインを攻略します。ヒロインの小夜原ちゃんのキャラクターにはちゃんと層があってかわいいですね。1回目で失敗したヒロインとの会話の数々がさ。2回目、3回目でじつは違う内面があることが明らかになる。そうやって話が進むごとに彼女の魅力が上がっていくのがこの作品の面白いところだ。
 また、ギャルゲーによくあるヒロインを選択して攻略していく要素がこの作品にもあってさ。
 主人公がある選択を迫られるって点は読者に緊張感を与えてくれます。
 読んでて面白かったですよ。ちゃんとヒロインとのイベントも、キャラの掘り下げと萌えのあるいいイベントを重ねていくことができていましたし。ストーリーにしっかりつながったイベントになっている。
 それと、恋愛趣味レーションゲームをやったことのあるものなら、だれもがもつ罪悪感をくすぐるような展開も面白い。

 一応、本作で完結したと見せかけて、2巻がありそうなラストで絞めておりましたので、次巻だとどうなるかがきになります。

 では、次巻も追って報告いたします。