そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか』の2巻について

さて、今回紹介する作品はこちら、『お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか』の2巻です。


お助けキャラに彼女がいるわけないじゃないですか2 (富士見ファンタジア文庫)
著者:はむばね
レーベル:富士見ファンタジア文庫
発売日: 2018/6/19
出版社: KADOKAWA / 富士見書房
ASIN: B07D33SR4K



あらすじ(「BOOK」データベースより)
謎の転校生、街田好乃さんは魔光少女だ。(すごく美人!)またまた正体を知っちゃった僕は、“男に惚れられてはいけない”彼女の身バレペナルティ達成のため、お助けキャラとして奮闘!―って、「好乃さん!むやみに男子の手を触ろうとしない!!」どうやら彼女は無自覚な超弩級のモテ体質。さらに庄川さんのお助けキャラも兼任中。…無理ゲーじゃない?しかも好乃さんと一緒だと、プールに合コン、リア充イベントが発生しがち。庄川さんもなぜか毎回ワンチャン狙ってくるし…え?焦ってる?いやいや、お助けキャラが嫉妬されるわけないじゃないですか。無自覚拡大の勘違いラブコメ!

どんな話か

この作品は勘違いが勘違いを呼ぶ錯綜系ラブコメです。

主人公の平地常護はある日、街を守る魔光少女、まほろば☆マホマホの正体が庄川真帆であることを知ってしまいます。

さらに、彼女が周囲から正体がバレるとあるペナルティが下されることを知った主人公は彼女の側についてサポートすることを決意する。

しかし、彼女は度がすぎたドジっ子で陰ながらでは限界を感じた彼は真帆を身近でサポートするために「(友達として)付き合ってくれ」と告白し、人見知りしがちな真帆も思わず「はい」と言ってしまう。

こうして、友達として真帆の側にいるつもりの平地と、付き合っていると思っている真帆。さらには他の人々の間にも勘違いが広がって行き、といった話です。

勘違いによりすれ違いながらも噛み合ってしまう会話に神の視点で物語を眺められる僕らはおもわず笑ってしまう。アンジャッシュによくある勘違いギャグ。

それと、一つの出来事が集団を巻き込み、大きな事件に発展していく流れは一人一人の真理を描くことのできる小説だからこそできるストーリーラインです。

今回も、1巻と同じ流れを踏みながらもシリーズ全体に関わるであろう進展がいくつかありましたね。そのへんを語りながら、新キャラや今後の期待について語って行きましょう。

新キャラの街田好乃

2巻の魅力は恋のライバルの登場。新キャラによる新たな勘違いラブコメが繰り広げられます。
その子の名前が街田好乃。新たな魔光少女です。
彼女もひょんなことから正体が主人公にバレてしまいます。彼女にもしょうたいがばれたときのペナルティがあって、それが一人バレるごとに彼氏のできない期間が1年伸びること。んで、そのペナルティを回避する方法があって、それが2週間、異性から好意を持たれないことです。

でさ、この街田さんが無自覚なモテ体質。平地は彼女が他の異性からモテないようにサポートする。

前回と同じようなストーリーラインをなぞりながらギャグの種類を変えてきましたね。

これによってさ、周囲も街田さんと平地くんがらみでの勘違いが波及してさ。真帆も嫉妬しちゃったりするのも可愛いかったですよ。

今後の期待

今後の期待として、今巻から増えた新キャラがどんな役割を担っていくかが気になってきますね。

街田さんという恋のライバルの出現によるラブコメにも目が離せませんが。真帆ちゃんの妹の庄川真琴ちゃんも気になる。

彼女は恋のライバルが出てきた時。その子との力関係を調整するために出た。姉の真帆の恋を応援するためのキャラです。
今巻でのラブコメのイベントの発端には彼女が関わっていますから。今後もイベントを起こすキャラとしての活躍もあるでしょう。

それと、彼女は平地の親友の空橋に好意を寄せているようなので。他のキャラとの間で起こる勘違いもどんなのが起きるのか気になります。

後、街田さんが今巻のラストで、勘違いが解けて全体の人間関係を俯瞰した立場で見ることができるようになったところも興味深い。彼女が恋のライバルとして、この立場を3巻でどう活かしていくのかが気になります。

では、3巻も追って報告いたします。