『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか？』4巻

さて、今回紹介する作品はこちら、『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか？』4巻です。

あらすじ
「マー君がお母さんに甘えてくれるなんて…夢みたいだわ」大金に釣られ、真々子に内緒でカジノで一儲けしようとするワイズたちの計画で、母親とデートをすることになった真人。カップルドリンクや、お母さんシャンプーを無事に乗り切った真人だったが、カジノで大負けしたワイズたちは景品として働かされることに!?お金を稼いで救おうとする真人と真々子の前に、反抗組織リベーレ四天王の一人“母蔑のソレラ”が立ちふさがる。ソレラによって運を下げられ「お母さんピンチよ!」絶体絶命かと思われたが…「チップが出てきて止まらないの!」バニーガール真々子にはまったく通じず、大稼ぎ!?

　相変わらず面白いですよ。ソードアートオンラインのような電脳仮想空間での異世界を使ってさ。国が独自に行う母親と子供との関係改善のための実験。その裏で暗躍する母親嫌いの反抗組織。設定はくだらないようにみえて、ちゃんとテーマがあってさ。ストーリーが笑えて面白いのはクレしん映画っぽくて好きですね。

　今巻の読みどころは二つです。真々子がカジノで大稼ぎ。真々子の弱点が発覚！？どうなる次回！　です。
　順に話していきましょう。

真々子がカジノで大稼ぎ
真々子の弱点が発覚！？　どうなる次回！？

真々子がカジノで大稼ぎ

　今回のストーリーラインは単純明快。カジノの街に行ったら、主人公の仲間がカジノにハマり。見事、敵の罠にはまって借金まみれ。借金の返済のためにバニーガールとなってカジノの景品に。主人公と主人公の母の真々子は仲間を奪い返すためにもカジノをすることに。しかし、カジノの街を牛耳る反抗組織四天王の一人、ソレラはなにかイカサマを隠しているようでって話です。
　話だけ聞くと面白そうですよね。今まで戦闘で無双していた真々子だからこそ。戦闘以外での戦いをやらせてみるってのはさ。ハンターハンター的で面白い。ただ、今回はこの辺は肩透かし感がちょっとありました。
　敵キャラのソレラはデバブ能力、相手のステータスを下げる力を持っててさ。イカサマのカラクリはそれで運を下げているからだったんですよ。でさ、そのデバブ能力の発動を何とかしたり、逆手に取るわけでもなくさ。
　主人公の母親の真々子がさ。新しいスキルを手に入れていたからデバブが効きませんでしたってオチなんだよな。これがガッカリだった。

真々子の弱点が発覚！？　どうなる次回！？

　後、今回面白かったのがさ。カジノが終わった後の、戦闘シーンですね。今回、真々子ははじめて苦戦を強いられることになります。全体攻撃で２回攻撃の真々子。無敵と思われた彼女の力には弱点があったのだってのが今回の重要なとこなんですよ。
　今回下のような場面があります。

「百万枚……つ、つまり、モンスターが百万枚……！？」
「でさでさ～、真々子さんの攻撃ってさ～、頭割りの全体攻撃なんだよね～。てことはだよ～？　仮に一撃で百万くらいダメージを出す威力があったとしても～、攻撃対象が百万体もいたらどうかな～？」
　敵一体に対して、二回攻撃なので、合計２ダメージしか与えられないということだ。

　これ、盲点でしたよね。確かにそうだよな～、と感心したと同時に、次の巻からもっと面白くなるかもなと思いました。なぜならですね。次の巻の予告が最後に載ってたんですけどね。次は天下一母道会が開催されるそうでしてね。ネーミングから考えて天下一武道会の母バージョンだと思うんですよ。でさ、どうやら作中で今まで登場した母キャラも次の巻で出るらしい。じつは今巻、母と不仲だったヒロインたちがあるイベントを通じて母に感謝する場面があるんですけどね。たぶん次の巻での和解フラグなんだと思います。でさ、今回、主人公の母の真々子の弱点が明らかになったのもさ。次の巻で戦闘シーンをいれるにあたってさ。読みごたえがあるようにするための弱体化。あるいはチートの調整だと思うんですよね。
　だから、休憩回にみせかけたつなぎ回としてわりと重要な巻なんですよ。

　では、次の巻も引き続き追って報告いたします。おやすみなさい。