そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『勇者、辞めます~次の職場は魔王城~』について

 さて、今回紹介する作品はこちら、『勇者辞めます~次の職場は魔王城~』です。

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あらすじ
再就職先は全滅寸前の魔王軍!? 勇者(職場)の知識を活かして軍隊再興!
世界を救った勇者・レオは、人々から恐れられ無職となった。彼が行き着いた就職先は──没落寸前の魔王軍! 身分をひた隠し、新たな職場で(元)勇者が奮闘する、ボロボロ魔王軍立て直しファンタジー!
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 面白いですよ。最初、表紙を見たときの印象と読み終わった後の印象が違っていたのでビックリしました。一人の新参者が組織を変化させるストーリーライン。魅力的なキャラとの触れ合いを描いた理想的な1巻。衝撃の事実の順で語ります。

目次

新参者の法則


一人の新参者がやってきて、組織にこれっておかしいっスよ先輩って言ってかき回す。このブログで何度も言っている新参者の法則がこの作品にもありますよね。
新参者の法則とは。テレビドラマでよくある展開の一つとしてさ。ある決まったルールで変わらないルーティーンを続けている組織がさ。ある日やってきた新参者によって壊されたことによって組織が変わってさ。最終的に組織全体で大きな課題に取り組むっていうパターンがあるんですよ。
いつもそこで上げている代表的な例が木村拓哉主演の『HERO』です。あれも検事という固い職場がジャケットを羽織ってやってくる新参者によって壊される作品です。いろんな人が乗れるこれからもずっと続いていく王道でありテーマなんですよ。


キャラクターとの触れ合いを描いた理想的な一巻


今回、元勇者は今まで人間たちの世界で培った経験で魔王軍の組織改革をしていきます。でさ、1巻のいいところは主人公が魔王とその四天王と交流しながらも彼らが抱えている問題を解決しているということ。
ここがいいんですよね。
キャラクターの悩みがそれぞれの個性につながるようにできているってのが上手いですね。
 もちろん、主人公がまるで現代知識無双の主人公のようにいろんなアイデアを出して組織改革していく姿もカッコいいヒーローとしてのキャラ付けになっています。

衝撃の事実


 後、後半の展開はビックリしましたね。あまりネタバレはしたくないんで。言わないんですけどね。こうくるんだとびっくりしたと同時に、だから主人公はこんな博識なんだと納得しましたね。この作品は主人公の一人称の作品なんですけどね。ちゃんとラストの展開を予期させている主人公の心理描写ってのがあってさ。陰のある主人公が描けています。

 次の巻が出てたら、今度読みますね。
 それでは、おやすみなさい。

 

勇者、辞めます ?次の職場は魔王城? (カドカワBOOKS)

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