さっき、ジャスティスリーグを観てきました。
よかったですよ。個性的なヒーロー達の凸凹チーム感。迫力のある映像。作品全体のテーマもよかったです。ただ、アヴェンジャーズに比べると、残念なとこもある。そのへんをざっと語った上で。アイアンマンとバットマンの違い、今後の展開を予想していきます。
目次
あの頃のアメリカを取り戻せ⁉︎
今回のテーマは『モアナと伝説の海』と一緒ですね。アメリカが発展とともに失ったなにかを、それに貢献したマウイが取り戻す話。
今回、このマウイはバットマンにあたりますね。
象徴的なのが最初のカット。今回、子供たちが事件が起きた現場をスマホで撮っててさ。人々を助けた後のスーパーマンにインタビューするってとこからはじまりました。ポットキャストで配信してるってとこが現代的だよね。
でさ、子供たちは地球で好きなとこはどこってスーパーマンに聞くんだけどさ。彼は曖昧に笑ってごまかす。そこで映像は途切れるんだよな。
この笑顔の意味が何かっていやさ。そんな場所あるわけないじゃんって意味なんだよね。
そっからさ、バットマンが泥棒を捕まえるシーンがあって。その次のシーンはテロリストが銀行かな? どっかの施設を占拠しててさ。スーパーマン亡き今、世界は闇に包まれるとか。エイリアンの侵略は天罰だとか言うよね。
んで、この事件はワンダーウーマンが解決すんだけどさ。その後でこんな歌が流れたよね。エブリーノウ、私たちは知ってるの。誰も救ってくれないとか。争っても、金持ちは大金持ちに、貧乏人はさらに貧乏になるだけよってさ。
でさ、ホームレスだったり。ガラの悪いにいちゃんが街で暴れるシーンの後で。田舎にある高級そうな家が売地に出されてる。どうやら、この家がスーパーマンの住んでた家らしいぞってのが後でわかるじゃん。
でさ、あの家さ。たぶん郊外の家なんだよね。郊外の家って何かっていやさ。アメリカが昔、提唱した理想の生活の象徴なんですよ。
この前読んだ『「家族」と「幸福」の戦後史』って本に書いてあったんだけどさ。アメリカは1930年に郊外での暮らしってのを理想的な家族の姿として考えていたらしいんですよ。都市から離れた田舎に家を持って。女性は家で家事を。男性は車で都会まで仕事をしに。子供たちは平等に育てられる。それが理想とされる時代がありました。だけども、蓋を開けてみたら、主婦となった女性は精神を病み。平等に育てられている子供たちは理由なき反抗に走る。
でっ、ビルに飛行機つっこまれたとかで起きたイラク戦争だったり。景気の低迷だったり。いろんなことが起きたことでアメリカは昔抱いていたなにかを失ったってのがあるそうです。
その失ったものの原因に資本主義があんじゃないかってのがあると思うんですよ。
こっから、ネタバレにはいります。
今回の映画のストーリーラインは英雄の復活。スーパーマンが復活して、ジャスティスリーグにはいり。チームが6人揃いましたよって話なんですよ。
でさ、そのためにバットマンは悪役が狙っているあるエネルギーがあればスーパーマンを復活できるって言っててさ。他の仲間の反対を押し切って復活させます。
でさ、アクアマンとかがヤベエんじゃないかとか言ってたら。案の定、起きたスーパーマンは暴走してさ。わりとガチめにバトった後で。やっぱ仲間になってくれたよかったねって感じなんですよ。
でさ、俺が一番好きなシーンがさ。売ったと思ったスーパーマンの家なんだけどさ。バットマンのおかげで戻ってくるんだよ。銀行ごと買ったって言ってさ。
つまりさ、金の力でアメリカの理想の暮らしを取り戻したってことでさ。これ、なにかって言えばトランプさんでさ。
最初から最後まで、始終、失われてしまったアメリカの理想を取り戻せってのがテーマとしてはいってるってのがよかったですね。
絵の魅力の薄さ
僕はさ。わりとストーリーごとのカットをさ。意味づけして、頭の中で覚えこむからさ。ストーリーかテーマさえよければ。面白いって言っちゃうんだけどさ。
今回、画だけに注目したら、たぶん眠くなります。基本、暗い画面が中心ってのもあるんだけどさ。正直に言えば、目新しいカットがあんまない。
強いて言うなら、アクアマンがトビウオのように水面を跳ねながら泳ぐ姿とか。序盤のスマホでスーパーマンにインタビューするシーン。フラッシュマンがスーパーマンを捕まえようとしたら。静止した時の中、スーパーマンだけはフラッシュマンを目で追って、最小限の動きで彼をいなすシーンが見応えありましたよ。
ただ、それ以外のシーンは、アクションシーンなのに退屈。どっかで見たことある気がするんですよ。
フルCGの敵役もさ。魅力なかったよね。
彼はマイティソーのヘラよりも、悪役としてのバックストーリーが薄いし。見た目もふつう。ハリポタのトロールのがもっと迫力があったよ。
画は総じてつまらなかったです。
罪を抱えた人と守れなかった人
でも、僕は今回のジャスティスリーグは好きだし。今後も観ていく予定ですよ。まず、アヴェンジャーズと比べて気になったのがさ。アイアンマンはバットマン。キャプテンアメリカはスーパーマンとさ。置き換えられる関係になってるよね。
アヴェンジャーズのキャプテンアメリカもさ。何十年ぶりに目覚めたアメリカの理想でさ。それが現在のヒーロとしてのアイアンマンと対立するってのがアヴェンジャーズ3だったじゃん。
アヴェンジャーズのアイアンマンとバットマンの違いと共通点を見比べると。この二作品のアメリカの解釈が似ているようで違うのが面白い。
アイアンマンのトニースタークはさ。罪の意識を背負ったヒーロー。自身が戦争の早期解決のためにつくっていた武器がテロリストに渡っていたことを知り。それによってアイアンマンになるのが彼。でっ、懲りずにウルトロンとか作っちゃってさ。何度も罪の意識抱き続けている。彼は資本家としてアメリカのなにかを壊してしまったと考えていますね。
でっ、バットマンのブルースウェインはさ。自分は資本家として失ってしまった考えている。そもそも、彼がスーパーマンを仲間の反対を押し切ってまで復活させようとしたのは、チームをまとめるにあたって、自分はリーダーにふさわしくないから。セリフでも言ってるけどさ。俺は人間なのに、人間として大事ななにかが欠落している。リーダーはスーパーマンがやるべきだ。彼のほうが俺より人間らしいって言ってますね。
この人間らしいって、たぶんアメリカ人らしいって読みかえれてさ。つまり、彼はアメリカ人として大切ななにかを喪失したと考えている。
つまり、アヴェンジャーズとジャスティスリーグのアメリカに対するなにかの向き合い方が外向きと内向きの違いがある。
この方向性の違いがさ。このふた作品の明確な違いになりそうだからさ。どちらも続きを追っていきます。
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