そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

カオルのチートがついに爆発⁉︎『ポーション頼みで生き延びます』の2巻とコミックス版について

ポーション頼みで生き延びます!2 (Kラノベブックス)

さっき、『ポーション頼みで生き延びます』の2巻とコミカライズの1巻を読みました。

今回は『ポーション頼みで生き延びます』について、前書いた一巻の記事を短くまとめた話を軽く話したのちに。二巻の内容、今後の伏線について話した上で。コミカライズも出て面白いよって話をして締めます。

一巻の感想はこちらです↓
www.kamizimaryu.com


目次

『ポーション頼みで生き延びます』とは

『ポーション頼みで生き延びます』とは、ある日、この世界を管理する神様のミスで死んでしまった22歳のOL、長瀬薫。彼女はお詫びとして異世界に転生してもらう条件に3つのことをお願いします。

15歳の若返り、すべての言語と文字の理解、自分の考えた通りの効果の薬品が、自分の思った通りの容器に入って出現する能力。

これらを使って、彼女は原価0のポーション屋を開くことで平穏な生活を夢見るも。じつは回復効果のあるポーションは異世界では存在せず、行く先々で、彼女の力を自分のものにしようとするものが現れ、彼女はそれから逃げることになる。果たして彼女の望む平穏な暮らしはいつ手に入るのかって話です。

一巻の基本のストーリーラインは、逃げたあの子は天使だった系ですね。ある一人の女の子がやってきて、いろんな人がその子に対してアクションを起こす。なんやかんやあった後でその子が去ると。その子に対していいことをした人にだけ奇跡が起き。その子を利用しようとした人にはバチが当たる。そのうえでさ、なんてこったあの子は天使だったんだカムバック〇〇! で終わるって系統のはなしだよ。

原点はわからないけどさ。昔話ではよくあるパターンじゃん。この作品はこれの繰り返しでさ。繰り返すたびに小さな村だったのが王都になって、大陸内の国同士の争いになっててさ。規模が大きくなるのが魅力の作品です。

舞台のようにきれいな構成でできた話だからさ。FUNAさんの作品のなかで一番好きなんですよ。

国どうしの争い

1巻では、神殿と王様を巻き込んだ争いに発展するも。動き出した喜劇は収まるところに収まり、カオルにもようやく安住の地を得たのかって思われたところでさ。でも、他の国もカオルを狙い出して戦争になるかもねってとこで終わりました。

でっ、今回、国どうしの戦争がはじまります。お相手はアリゴ帝国と聖国ルエダ。

アリゴ帝国は、カオルが配るポーションを独占するために。聖国ルエダは女神の御使いとして崇められるカオルを自分の手の内に置くために。それぞれの思惑によって、2つの国はカオルが住むバルモア王国に戦争をけしかけます。

今まではどうやって訪れた先で問題を解決して逃げるかって話だったんですが。ここに来て彼女は戦うことを選ばざるおえなくなる。

今回の見どころは彼女のポーションチートが戦闘ではどう役に立つのかってとこですね。

このへんが読み応えありますよ。

神に近づけば近づくほど遠のく結婚

でさ、いろいろ解決してさ。ようやく幸せな人生が送れるかと思いきやさ。カオルはあることに気づくんですね。
あれ、まわりのみんな結婚してるけど、自分だけ独身じゃねってさ。

じつは、カオルは異世界にいく時にさ。ポーションで生活の基盤を手に入れたら。だれか好い人と結婚したいって言ってるんですよ。

でさ、一巻では、3人の男からモテてるんですよ。だけどさ、彼らはカオルにとっては自分の前世の知識だったり、ポーションチートだったり、女神としての立ち位置だったりを見て自分に近づくやつだったんだよ。

だから、そいつらはお断りだってわけでさ。逃げたりしながらさ。人助けで奇跡を起こしていくうちにさ。カオルは普通の女の子から神様として扱われるようになり。しだいに女性として見られなくなっていることに気づく。

水戸黄門に、そして舞台は海へ?

だから、彼女は築き上げてしまった女神の地位を捨てるために、バルモア王国を出て婿探しの旅に出ることにする。

そしたら、今までカオルに助けられたキャラもカオル様についてきますって言ってさ。旅が始まるんだよね。

でさ、この旅がさ。一巻の旅と比べるとさ。天使だったんだ系からさ、水戸黄門に変わってるんだなってことがわかるんですね。

つまり、女神の御使いと呼ばれたカオルであることを隠しているんだけど。悪を成敗するときはそれをバラすって話になってる。このへんのストーリーラインのズラしが面白いんですね。

さらに気になるのがカオルの二人の友人の存在。一巻に出てたけどさ。この二人がじつは転生しててさ。一人が船を持っているんだよね。船を持っていて、主人公を探す船を持つ少女。この子が何かといやさ。完全にポジションがドラクエ4のトルネコなんですね。つまり、大陸の外に出るっていう伏線です。これからの旅の行方が気になりますよね。

書籍版書き下ろしの読み切りと同時発売のコミカライズについて

書籍版では、書き下ろし短編、カオルの優雅な生活が収録されています。戦争終了後と婿探しの旅に出るまでの間の話です。
他にもセレスとカオルの名シーンが2ページで漫画化されてる絵があります。

それとですね。同時発売でコミカライズ版も出ました。面白いですよ。小説家になろう作品のコミカライズは、どうしても現代知識チートや世界観説明のために。四角い吹き出しが多くなりがちでさ。これもそうなんだけどさ。

会話劇のとこでさ。絵とコマ割りで退屈せず面白いし。カオルの目つきが悪いけど可愛い女の子ってとこのさ。可愛いと怖いのブレ幅がさ。しっかりとふれてるんですよね。コロコロと表情が変わって可愛いです。

書籍版とコミカライズ版。どちらもオススメなんで是非読んでみてください。