そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『スーパーカブ』について

さて、今回紹介する作品はこちら、『スーパーカブ』です。

あらすじ(amazonから引用)

山梨の高校に通う女の子、小熊。両親も友達も趣味もない、何もない日々を送る彼女は、中古のスーパーカブを手に入れる。初めてのバイク通学。ガス欠。寄り道。それだけのことでちょっと冒険をした気分。仄かな変化に満足する小熊だが、同級生の礼子に話しかけられて――「わたしもバイクで通学してるんだ。見る?」一台のスーパーカブが彼女の世界を小さく輝かせる。ひとりぼっちの女の子と世界で最も優れたバイクが紡ぐ、日常と友情。

面白いですよ。1人の女の子が、スーパーカブを買ったことて起きる日常のちょっとした変化を描いた作品です。

文章はさ。ライトノベルを読み慣れていると逆に新鮮に感じる淡々とした文章。最初は、表紙の小熊のかわいさに合わないなって思ったんですけどね。読んでるとこの文章で正解だったなと思いますよ。

作品の主題であるスーパーカブの豆知識がいれやすい文章だし。なにより、自分とスーパーカブにとって必要なことしかしないと考える。じつはストイックな性格の小熊を描写するのには一番向いてる文体なんですね。

小熊の成長とスーパーカブの豆知識が面白い作品でさ。爆発オチのないこち亀って感じでさ。読んでておもしろかったですよ。