そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『北欧美少女ルナさんと一緒に暮らすことになって俺の性活がヤバイ。』について

 今回紹介する作品はこちら、『北欧美少女ルナさんと一緒に暮らすことになって俺の性活がヤバイ。』についてです。

もくじ

どんな作品か

 主人公の千賀ナオはある日、北欧美少女のルナと同棲することになる。
 ナオとルナは小学生のときに仲良くしていた幼馴染。親の転勤の都合で、今まで離れ離れになっていた。
 二人は小学生のときに互いを好いていて、大きくなった今でも会えないぶん恋心をつのらせていた。
 そんななか、ナオの両親が海外にでかけている間に、ルナがナオの家に同棲することになる。
 再会してすぐ、ルナはナオに自身の恋心を告げ、ナオも秘めていた思いを伝え二人は両思いとなる。
 そこから、二人の同棲生活がはじまる。恋人となったルナはナオに対して積極的に動き、まさにタイトル通り、主人公の性活がヤバくなる。
 展開はスピーディー。しかし、恋のABCはしっかりステップを踏んだうえで事に及んでいます。書くところはしっかりと書いた上でそれでいて書きすぎていない。読者が読みたいところをしっかり書いている。

どこが面白いか

 美少女文庫などの1巻完結のR18の読み切りライトノベルの形式において共通することですが、話の展開がスピーディー。
 そして、その速さが唐突でなく、必然であるように書けています。ずっと恋心をつのらせていた幼馴染。再会する前に告げられる両親の海外出張。そのうえでの二人の同棲がはじまる。
 ルナのナオに対する想いは誰が見ても明らかで、誤解のしようがない。なんてたって再会してすぐに抱きついてディープキスしてますからね。両親は流れるように舞台袖に退場。主人公がこれからのことに風呂で物思いにふけると、そこに裸で現れる彼女。からの性行為。
 かわいい女の子と二人暮しにおいての定番のラブコメイベントを抑えつつ、ちゃんとやることをやっている。
 二人の関係性が最高潮に高まったところでようやく明らかになる。小学生の頃のルナがナオのことを好きになったきっかけの回想。
 そのうえでの二人の関係が確かなものとなったのを明確になるイベントでハッピーエンド。

キャラクターの魅力

 ルナちゃんがとにかくかわいい。
 本作の主人公はおとなしい受け身な男性です。それに対するルナちゃんははじめからアクセルが全開。
 タイトルでどんな話かはぼんやりと想像してから読み始めたわけですが、本作は予想以上に話が早い。
 父と母が海外に出張することを主人公に話し、さらに小学生の頃の幼馴染の話に移ったとおもえば、チャイムが鳴って玄関を開けると、北欧美少女のルナが立っていて、抱きついてキスをする。しかも好感度マックス。
 流れるようなタイトル回収に驚きました。ヒロインのルナはナオと離れたあとも主人公に恋心をつのらせていた。だからこそ、ようやく再会できた彼女は今まで会えなかった時間を回収するかのように、恋人としてもっと早くにやれてたかもしれないことを行います。。
 そう考えると、この話の速さも納得かもしれない。

どこがエロいか

 幼馴染という関係性のうえでの積み重ねですから。展開の速さに説得力があります。しかも、幼い頃に好きの気持ちが最高潮に達したところで、両親の仕事の都合で互いが大きくなるまで離れ離れになる。
 流れる思いがせき止められ、それがようやく開放されるとなると、本書のスピード感も納得がいくものです。
 ヒロインは積極性があり、口よりも即行動なタイプです。対して、主人公は受け身。
 もちろん互いに好き同士だから最後に進む方向は同じなわけです。
 恋人としてのイベントをこなしつつも、その流れの延長線上には必ず性行為がある。文章も、駆け足で進んでいくようで大事な部分はじっとりと書いています。
 
 おすすめの作品です。ぜひ、読んでみてください。

北欧美少女ルナさんと一緒に暮らすことになって俺の性活がヤバイ。 (美少女文庫)