そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『始まりの魔法使い』5巻について

さて、今回紹介する作品はこちら、『始まりの魔法使い』5巻です。


始まりの魔法使い5 始まりの時代 (ファンタジア文庫)
著者:石之宮カント
イラストレーター:ファルまろ
レーベル:ファンタジア文庫
発売日:
出版社: KADOKAWA
ISBN-10: 4040730046
ISBN-13: 978-4040730042
発売日: 2019/1/19

あらすじ
竜歴1150年。村の守備を整えた先生たちは、ついに最初の生徒を探すべく旅に出る。東にある巨大な王国・マシロにたどり着いた彼らの前に現れたのは、純白の鎧に身を包んだ女騎士“竜殺しの英雄”アイシャだった。

旅に出る先生

今回、ついに先生はアイを探しに旅に出ます。この辺は旅に出るための準備にかなりページが割かれてましたね。
大学ができ、先生の代わりができる人が現れる。小さな村が発展して、先生がいなくても自立した存在になりましたよってのが強調されましたね。
これは今まで積み重ねてきたものがようやく形となり、物語は新たな展開を迎えますよってことですね。
今回、全体を通してあるのが色々問題が一区切りつきましたよってとこが多いんですよね。もし、アニメ化するとしたらこの巻が最終回になるだろうなってくらい一区切りついたよって感じがする。
そこからニーナと人魚の子とユウキの祖先で旅に出る。そこでであや別れがありながらも期待感がどんどん膨らんでいく、だからこそ、後半の展開が衝撃的です。

ニーナの想い

5巻では溜まりに溜まったニーナの想いが先生に打ち明けられます。この辺はそりゃそうだ、と思いますし、4巻で終わったかと思ってたんで驚きました。
今巻はアイちゃん回でもあり、ニーナ回でもありました。そして先生を中心にした巻となる。

次々と起きる問題と解決

終盤は次々と問題が起き、先生に決断を迫られる。今回起きる問題の数々が今まで先生が選んだものや選ばなかったものがこの巻に集中して起きてしまうってとこが面白いですね。
だからこその絶望感の重みがある。そして、それに対抗できるのも選択の末に生まれた希望の数々。この物語が何百年と紡がれた一つの世界の物語であることを再認識した瞬間でした。
読了後は多幸感に包まれるいい締め、次巻も楽しみです。