そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?』の2巻について

さて、今回紹介する作品はこちら、『ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?』の2巻です


ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか?2~たまらなく愛おしく、とにかく尊い~ (GA文庫)
著者:望公太
イラストレーター:ななせめるち
レーベル:GA文庫
発売日: 2018年10月31日
出版社:
ASIN:

あらすじ
男子高校生・桃田薫はちょっぴり年上の彼女・織原さんと交際中。
今日はお家でゲームに熱中→明日は遠くの町までドライブデート♪
12歳差というギャップにも負けず絆を深めていく二人だったが――

「いやいや、それはモモが悪いよ」

織原さんの尊厳を傷つけた桃田の何気ない一言とは……?
お詫びのマッサージはなぜか超本格的で、織原さんの身も心もとろけちゃう!
さらに織原さんの姉・妃さんと衝撃の遭遇で二人の秘密に一波乱!?

可愛すぎる奇跡のアラサーと一途な男子高校生が真剣に想いを重ねあう、初々しさ満点で尊さあふれる純愛・甘々ラブコメディ、第2弾!!

 『異能バトルは日常系』の作者、望公太さんの新シリーズの第二巻がついに発売されました。
 『ちょっぴり年上でも彼女にしてくれますか』とは、主人公が男子高校生、ヒロインは27歳の歳の差カップルのラブコメです。世代差を扱ったネタが今20代後半、30代前半の読者にはあるあると共感できます。
 それでいて、主人公とヒロインがそれぞれ友人たちと二人の間で起きた問題に対して話し合うことで、そのときそのときの問題を俯瞰してみることのできるように作られており、感情移入がしやすい。
 それと、最近のラノベの傾向なのか。デートの場所やプレゼントがすごい調べたんだろうなってくらい、本の通りにできそうなことが書かれてますよね。

 2巻も1巻で面白かった物語構造を踏まえながら、新キャラの登場と進展する二人の関係をうまく描いていましたね。
 今回は恋愛ものでよくある、ふたりのすれちがいと恋敵の登場を歳の差と絡ませて行われました。
 これは作者があとがきでも書いてましたが、この作品は悪役を出さなくても、日常的な問題で緊迫した空気を出すことができているのがいいですね。
 本当に二人の間で起きた心のすれ違いだらこそ、思わず感情移入しちゃいますし、問題が解決したときにカタルシスを感じるんですね。

 では、3巻も追って報告いたします。