そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『青春敗者ぼっち野郎、金髪尻軽ギャルのお気に入りになる』について

さて、今回紹介する作品はこちら、『青春敗者ぼっち野郎、金髪尻軽ギャルのお気に入りになる』です。


青春敗者ぼっち野郎、金髪尻軽ギャルのお気に入りになる (角川スニーカー文庫)
著者: 刑部 大輔
イラストレーター:あやみ
レーベル:角川スニーカー文庫
発売日: 2018年10月1日
出版社: KADOKAWA
ISBN-10:4041074614
ISBN-13:4041074614

あらすじ
青春まっただ中の高2において、ぼっちの俺は敗者だ。昼休みに教科書ばかり開いているから成績だけは上がる一方。ある日、クラスの陽キャである橘かれんが俺に勉強を教えて欲しいと言い出した。「にしし、童貞、この問題おせーて?」“気に入った男は食う”と噂される橘とオタク集団からもハブられる俺が二人きりで勉強するうちに、コイツはクラス内でも俺に話しかけてくるし、カースト上位の集団に巻き込まれるし、何故か橘とデートすることになるし、あげくに橘と俺が付き合ってるという噂まで流れ始め!? 「いろんな噂流れてるらしいけど、あたしキミがいちばん仲良い男の子だよ?」「ふつーにカッコいいし」「そういうとこ、ちょー好き。好き過ぎ」「こんなの見られたら、ラブラブだって思われちゃうかもね」
ギャルにかまわれまくって、青春敗者な俺の日常が変わり始める!

面白いですよ。主人公は、ひょんなことから放課後に金髪ギャルの橘かれんに勉強を教えることになる。それにより仲良くなる二人。ラノベらしくヒロインとのイチャコラによる「幸せな瞬間」を序盤に持っていき、この作品は放課後に勉強を教えることになったギャルとのラブコメですよってのがわかるのがいいですね。

 さらに、ヒロインとの交流をきっかけに、主人公はほかのクラスメイトとも仲良くなり、陰キャから脱していくまでにカタルシスがあります。

 あと、何気に主人公の叔母と妹がいいキャラしているんですよね。二人の存在により、主人公の内面の葛藤が会話として表に出ているんですね。

 ヒロインと主人公はもともと両思いに近い状態でさ。そこから恋愛が成就しないのは主人公が自分に自信がないことによる、心理的な障害が原因でさ。それがイベントを重ねていくうちに改称されていくのがいいですね。

 2巻も気になりますので、次も必ず買います。