そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『異世界ゲーム神話体系』について

 さて、今回紹介する作品はこちら、『異世界ゲーム神話体系』です。


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著者:山志多 寿
レーベル:スニーカー文庫
発売日: 2018/8/1
出版社:  KADOKAWA (2018/8/1)
ISBN-10: 4041072549
ISBN-13: 978-404107254

 


あらすじ
第23回[春]スニーカー大賞《特別賞》受賞作!

とある事件をきっかけにアニメやラノベの厨二設定が日常に反映されてしまった世界。稗田亜麗はポンコツ可愛い和女神・伊耶那美の願いにより、世界再編を果たすべく神々が住まう異世界へと旅立つことに。しかし、再編の条件として神大戦という妄想力を武器に戦うゲームで勝ち続けることが必要で、創造神たちとの争いに到底勝ち目のないと思われていたのだが……いきなりカンストできちゃう武器の創造に成功して!? しかもいくらでも妄想して作り出すことが可能!? 日常ではさえなかった男の大活躍劇が幕を開ける――!! 第23回[春]スニーカー大賞特別賞受賞昨。異世界クリエイトバトルコメディ!

 
23回スニーカー大賞特別賞受賞の本作、古事記の世界観と様々なサブカルの要素が見事に混ざり合った今までに類を見ない作品となっています。
面白いのが、この作品は現代の異変と、神々の異世界での戦いの2部構成になっている。
前半で、主人公の稗田亜麗は古事記の編纂者、稗田阿礼の子孫であったことが明らかになる。そんな彼の子孫の書いた古事記のデタラメにより心の傷ついたイザナミは引きこもってしまいオタク趣味にハマってしまった。それにより、現実の世界にも彼女のオタク趣味が反映され、人々がオタクであることが当たり前の世界に改変されてしまう。
ここで、主人公、ヒロイン、物語の中心人物となるイザナミのキャラクター性が明らかになる。

さらに、天照大神と須佐之男の登場により、人類を滅亡させるかさせないかを決める戦いが、イザナミ、スサノオ、天照大神の間で行われることが明らかになり、阿麗たちも戦いに参加することになる。

 こっからさ、修行編で戦いのルール、異能についての説明があったのちに、主人公の機転により国盗り合戦が始まります。

 この作品を読んでて面白かったのが、ストーリーが二転三転していてさ、読んでいるときはどんなジャンルになるのか後半になるまでわからなかったところはワクワクしましたね。
 神々の戦いは中二的で面白いですし、神々が住まう世界にある死んだ後の者たちが住む村はブリーチっぽかったですね。終盤での弱い戦力で大軍を倒すんだっていうジャイアントキリングを予感させる煽りにはワクワクしました。

 2巻も追って報告いたします。