あらすじ
聖剣エクセルティーアの生まれ変わりであるルティアは、ギルドで働く普通の女の子。ある日、元の持ち主・勇者アシュアルドがギルドにやってきた!実はエクセルティーアは、魔王との戦いで折れ、聖剣としての役目を終えていたのだ。なのに彼は、未だ手元に置いていた。風呂に入る時も寝る時も大事に抱いて…。私が転生した姿だとバレたら、この溺愛どうなるの!?
タイトルの通り、聖剣が人間に転生してみたら勇者に偏愛されて困る話です。
ヒロインは前世が聖剣の女の子、ルティア。彼女は魔王とともに封印された勇者アシュアルドを助けるためにギルドに登録し、薬剤師として活動していた。そんなある日、彼女は封印されていたはずのアシュアルドに再会する。再会した彼は折れてしまった聖剣エクセルティーアを風呂場にも持っていくほど偏愛していた。
もし、私が聖剣エクセルティーアってバレたらどうなっちゃうの〜ってのを楽しむ話です。
タイトルと表紙で思わず買っちゃいましたね。
面白かったですよ。勇者が聖剣を偏愛するというのが後継者問題や勇者個人のメンタル問題としてあってさ。だからこそ、勇者の仲間や国の要人としては、エクセルティーアの生まれ変わりを勇者とくっつければ聖剣を手放してくれるのではという考えがあってさ。周囲も2人の恋を応援する大義名分が公私の両方の面であります。
また、今までずっといっしょにいた2人が異性として意識していくまでの流れは幼馴染もの的で尊い。勇者がしだいにルティアを聖剣でなく1人の女の子として見ていく流れは面白いです。
3巻はファンタジーたっぷりの説明巻です。
恋愛ものとしての盛り上がりは2巻が最高に高まっていてですね。3巻はなんでこうなったのかっていう土台となった理由の説明なんですよね。
ルティアって女の子がどうやって成長したのか
とか、聖剣にしがみつくのをやめる、過去に対する執着をやめて未来に向かって進もうとする勇者の決意とか。そういう感じでしたね。
読み終わっての個人的な感想としては、恋は実るまでの過程が楽しいという考えと、実った後のイチャラブが楽しいという違いでわりと僕個人としては物足りない感じがありました。
もうちょいヤンデレ気質の勇者がグイグイ来るもんだと思ったら、自分の好意に気づくまでが2巻の後半からだったし。3巻からは魔王のことで頭がいっぱいだから、勇者がグイグイ来ないし。
タイトルの勇者に偏愛されて困っています要素が個人的に物足りない気がしました。