そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『ギャル転生〜異世界生活マジだるい〜』について

さて、今回紹介する作品はこちら、『ギャル転生〜異世界生活マジだるい〜』です。


ギャル転生 ~異世界生活マジだるい~ (1) (角川コミックス・エース)
著者:佐々木マサヒト
レーベル:`Kadokawa Comics A
発売日: 2018年6月26日
出版社:`角川書店
ASIN: ISBN978-4-04-107060-4

あらすじ
渋谷で歩きスマホ中のギャル3人が、トラックに轢かれて転生したのは…異世界!? ステータス激弱、スキルは「ついったー」!? バカギャルの鈴夏、天然巨乳の心愛、オタクの牧野の3人による、マジだるい異世界生活!

ヤングエースでの連載
https://web-ace.jp/youngaceup/contents/1000063/

この作品はこんな話です。

ある日、ギャルの3人組、立花鈴夏、長谷部心愛、牧田マキは歩きスマホの不注意により歩道に突っ込むトラックに轢かれて死んでしまう。

死んだはずの3人が目覚めた周囲には、西洋風の街に猫耳の人間。そう、彼女たちは異世界に転生してしまったのである。

彼女たちにあるのはなぜかつぃったーだけは繋がるスマホのみ。3人組は異世界でどうやって生き抜くのか、という話です。

意外と面白かったですよ。ギャルが転生というのはいろんな役職が異世界に転生する昨今では特別珍しいことではないし。つぃったーを駆使するというのもよくある話です。
全体のストーリーが短編集としてきれいにまとまっているし、キャラクターもクセが強くなくそれぞれの役割がわかりやすい。

主人公の立花鈴夏は日常の中でやりたいことを発言する立場です。これにより、異世界ものとしてのゆるい日常を描きながらも、つねに彼女の発言をきっかけに物語が動き出す。

長谷部心愛は、ムードメーカー。シリアスになりそうな場面でポジティブな発言をすることで、メンバー内での摩擦を軽減させている。3人の中で一番強いキャラであることも異世界ものに日常感を持たせるのに一役買っている。

牧田マキはオタク気質のあることで、異世界に転生したという現状を真っ先に受け入れてこういう時にどう行動するかというお約束を提示できている。また、3人の中で一番頭のいいキャラのため、主人公の願望に対して解決策を提示できる。

他にも先に異世界に転生していた木ノ下やバレンシアなどのキャラクターが登場しているが、どれもすごい個性が強いわけではないけども、話の進行に必要なキャラになっている。

そこまで頭を使う必要もなく、何話から読んでも前後の流れが気になったりはしない読みやすい作品です。

この作品はネットでも連載していますので、気になった方はぜひ読んでみてください。