そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『はじらいサキュパスがドヤ顔かわいい』3巻について


はじらいサキュバスがドヤ顔かわいい。(3) ?あの、私も本気になっちゃいますからね……? (電撃文庫)
著者:旭蓑雄
イラストレーター:なたーしゃ
出版社: KADOKAWA (2019/2/9)
ISBN-10: 4049124092
ISBN-13: 978-4049124095
発売日: 2019/2/9

あらすじ
いったい、二人はいがみ合っているのかイチャイチャしているのか。犬も食わない夫婦(?)関係なケンカップル、夜美とヤスに訪れた転機。
 人間の男性に恋をしているという友人サキュバスと恋愛同盟を結成した夜美は 、お互いの恋を応援しつつ、想い人に恋の罠をしかけようと画策することに。
 そんな折、夜美とヤスの関係を調査するという名目でサキュバス界から届けられた一通の封書。それはラブラブ温泉旅行のご案内だった。

「『淫の湯』へようこそ、天谷夜美御一行さま。お待ちしておりました」

 明らかにあやしい成り行きに不審がるヤスだったが、積極的な夜美のアプローチにドギマギが止まらず……。

ヨミとヤスが急接近

 今回、ヨミはサキュパス界での昇進試験みたいなものが名目でヤスとイチャイチャできることになります。
 ヤスに恋人のフリをしてもらって、サキュパスが管理している街、夢見の街に行くことに。
 そこで、イチャラブな旅行をすることがその昇進試験のカギになるんですけどね。
 そこがメチャクチャいいんですよね。
 最初に、主人公とヨミとアキラ、リリィとシロで出かけることになってさ。そして、ヨミ、アキラ、主人公の3人っきりになるんだけどさ。
 男性恐怖症だったヨミが、アキラに積極的に話しかけるようになったことで主人公の動揺が走るってのが今回のヤスを中心に見たところの起承転結の起でさ。
 そこから、素直になれない主人公がヨミを異性として意識してしまうイベントを小さなとこからコツコツと段階挙げてってさ。読者にメッチャエロい表紙のその先があるんじゃないかって期待させていくとこがいいんだよね。
 いや~、ほんとに今回よかったですよ。

二幕構成

 でっ、今回じつはその辺の盛り上がりの速さがちょっとしたフェイクでさ。
 じつはもう一つ大きなバックストーリーがあって、そこを解決しようっていう話があってさ。
 旅館とその話で2幕構成になっているんですね。
 ここも面白かった。2巻から登場のアキラと新キャラのグリムがどっちも可愛いんだよね。
 さらに、その二人を中心とした話を展開させつつ、ちゃんとヤスとヨミの関係も描いていたのもよかったです。
 今回、後編で登場する新キャラのおかげで二人の役割を確定しつつ物語がどちらに転ぶかわからない緊張感がよかったですね。
 そして、主人公のヨミに対する好意に対するグラつきを象徴するラストもよかった。
 最後の絵はさ。1巻のどや顔を見た時のかわいさでさ。やっぱこのヨミが一番かわいいよなって安心する感じがしていいんだよね。

 では、次巻も追って報告いたします。

はじらいサキュバスがドヤ顔かわいい。(3) ?あの、私も本気になっちゃいますからね……? (電撃文庫)

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はじらいサキュバスがドヤ顔かわいい。 ライトノベル 1-3巻セット

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