そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『私、能力は平均値でって言ったよね』の6巻について

さて、今回は『私、能力は平均値でって言ったよね!』の6巻を紹介します。

私、能力は平均値でって言ったよね! 6 (アース・スターノベル)

あらすじ

異世界に転生した少女マイルは、神様の勘違いで通常の6800倍という最強の魔法使いとなり、彼女を含む少女4人の新人パーティ『赤き誓い』は、各地で大活躍を続けていた。
古竜との激戦、なつかしの『ワンダースリー』との再会、ワイバーン事件の解決。

その『赤き誓い』の前に、強大な力を持った魔族が立ちはだかる!
かろうじて一対一の4連戦という形に持ち込んだ、マイルたち少女4人と魔族戦士の戦いが始まる!

そして明らかとなる、この異世界の秘密。
普通の少女を目指すマイルの明日は! ?

昨日、6巻読みました。やっぱり面白いですね。友達のために、普通であるという枷を外したマイルと3人の仲間たちのチートぶりがよくわかる巻でした。
また、今巻から新たなテーマを匂わせる話も多く、第2部において重要な巻だと感じました。

目次

魔族たちと4対4のバトル

今回、魔族たちと4対4のバトルがありましたね。これによって、今まではマイルのチートぶりであまり話題に上っていなかった。ポーリン、レーナ、メーヴィスの3人の戦闘力が明らかになりましたね。
一応、この3人もチート性は見せてはいたんですが一瞬で終わることが多かったからですね。今回、3人の戦いをじっくり見る機会があったのはよかったです。
じつは今巻はマイルの仲間である3人を再度クローズアップした巻にも読めましたので。この辺がじつは重要なんですね。

重要な短編の数々

今回、後々に関わりそうな短編が3つあります。51章手紙、53章復讐者、55章のマ抜けです。

51章は後で紹介します。

まず53章復讐者。あの魔族たちに妹がいて、彼女がマイルたちと友達になる話ですね。ここに来てまさかの魔族たちとの繋がりができたのは少し気になるんですよね。たぶん、いつか魔族の土地に行く話もやる予定でさ。そのための伏線な気がするんですよね。

さらに、55章のマ抜け。これは3人の仲間たちがマイル抜きでギルドの依頼を受ける話です。これさ、たぶんシャーロックホームズのワトソンが主役の短編みたいなさ。たんに後で不在の主人公ってスゴイんだなで終わるだけの話じゃないと思うんですよ。
今までさ、ポーリン、レーナ、メーヴィスはさ。普通の子になりたい願うマイルがさ。本当に手に入れたかった友達っていうさ。
マイルの成長物語の舞台装置として動いていたんだけどさ。一度、平均値に、普通になりたい女の子としてマイルの話が終わったことでさ。その役目が終わったからさ。
ここで、マイルがいないとここまでダメだった3人の話をすることでさ。マイルと3人でそれぞれ別々のテーマがあるんじゃないかなって思ってます。
もちろん、その2つのテーマをつつむ形でこの世界の謎を解く旅が大きな流れにはあるんだろうけどさ。

栗原海里のキャラづけ

でさ、気になるのがさ。栗原海里さんの短編が突然6巻に収録された事ですね。
それでちょっと気になるのがさ、51章の手紙ですね。ここでマイルがさ世界フカシ話をじつは本にして出していたってことがわかるんだけどさ。
ここで重要なのが、彼女がペンネームとしてミアマ・サトデイルって名乗ってることなんですよ。
由来はミサト、アデル、マイルを組み合わせたものでさ。つまり、彼女が転生前、転生後、冒険者になった後の名前なんですよね。
マイルはさ、事故による転生で、海里からアデルに、普通の女の子として生きるために、アデルからマイルへと変わった。
でもさ、彼女は別個の人間になったわけでなく積み重ねていってるんだよね。だからさ、このへんの積み重ね。彼女が過去にやってきたことや経験ってのがこれからのマイルの旅の障害、あるいは事件として現れたりするんじゃないかな。

それでは、続刊も追って報告します。