テレビには、今期も新たなアニメが生れている。
だれがアニメをみはるのか。だれがアニメをウォッチするのか。
にわかアニオタ、神島竜が今立ちあがる。
惰性の習慣アニメブログ。つまりこういうことがいいたかった。
さて、週間ではありませんが習慣でみるアニメをおもいつきでおもいっきり評価するこのブログ。今回紹介するアニメはこのアニメ、『ガッチャマンクラウズ』。
この作品は、タツノコプロの看板アニメのひとつ、『科学忍者隊ガッチャマン』のリメイク作品です。手帳を偏愛する華の女子高生、一之瀬はじめは、ガッチャマンの指導者JJからNOTEを授かりGメンバーの一員となる。彼女はGメンバーの先輩である橘清音(たちばなすがね)とともに人を襲うMESSと戦うのだが、初戦で彼女はMESSとの戦いに疑問を持ち、なんとMESSと戦う清音を妨害してMESSを逃がしてしまう。独断専行の彼女の真意とはいったい……というところまでが一話と二話のさいしょあたりの筋書きです。
まずみなさんにお伝えしたいことは、このアニメを一話で切ってはいけないということである。二話みてください、三話みてください、できることなら四話までみていただきたい。ここまでみればわかるから!
なんといっても一之瀬ちゃんがかわいい! 声優、内田真礼のボクっ娘! この時点でかわいいでしょ! 真面目な先輩を困らせるボクっ娘後輩系超人女子。途中途中の自作の歌もかわいいね。「Yってなんだっけ~♪」の歌は何回でもリピートできちゃう。
ただかわいいだけじゃない。チャラいアホの子のようで、じつはいろいろ考えているマジメな女の子。二話、三話、みていけばそこがわかっていきます。
従来のガッチャマンにはないであろう世界観も魅力です。舞台はギャラックスーというtwitterやfacebookのいいとこどりをしたソーシャルネットワークが一般化されている未来。三話、四話にはその世界観の魅力が詰まっています。
ここまで語ると斬新なストーリーのように感じるんですけど、意外と王道にものっかっています。たとえば、この作品はドラマ『HERO』と同じなんです。
『HERO』はキムタク主演の検察官のドラマです。このドラマは大雑把に言えば、検察という本来お堅い職場に、ジャッケットを羽織って現場に出向く破天荒な男が周囲をひっぱりまわす話です。
どちらも規則に縛られる集団の中で異端なキャラが活躍する話です、似てるだけと言われればそれまでですが、問題はこういう話のどこがおもしろいのかということです。
『HERO』には忘れてはいけないキャラが二人います。一人はキムタクが演じる久利生公平、もう一人が松たか子が演じる雨宮舞子です。このドラマは二人の関係によってできているといっても過言ではありません。雨宮は型破りな久利生に振り回されながらも、彼の事件に対する真摯な姿勢に感化され徐々に成長して行きます。
彼女は検事というお堅い職場の代表です。彼女が振り回されれば、職場の仲間も振り回されますし、彼女が成長する頃には職場も変化して一つの大きな事件に一丸となって取り組みます。
一つの流れに沿ってルーチンワークを繰り返す職場が一人の新参者によってかわっていきやがて大きな結果をのこす。ここに僕たちはカタルシスを感じるんです。
この流れは、『派遣の品格』『半沢直樹』にもあります。僕たちの心のねっこにあるおもしろいと思えるベタな展開なんです。
僕たちはまずこの型破りな新参者に憧れます。だれもが新参者になったことがあるからです。
思い出してもみてください。学校に入学した初日、新入社員となったあの日、新しい町に引っ越して不安と期待でワクワクしたあの時。だれもが彼らのような新参者になったことがあるのです。その時に、あなたは久利生のように生きた事はありますか。周囲のルールを無視して、自分の考えを通そうとしましたか?
そんなことないでしょう、まわりの暗黙のルールを理解しながら、徐々に自分の身の置き所を作っていったはずです。
最終的には、雨宮のように多少の個性はあっても型どおりの人間になります。僕たちは彼女か彼女の周囲の職場の誰かに共感するでしょう。
そこに生意気な新参者が自分の考えで周囲をひっかきまわし、事件を解決します。そこに僕たちは溜飲を下げるんです。なんだかんだで僕たちは集団の中でなにもできず、何も変わらない自分たちに不安や不満を抱えているものです。だから新参者が「それっておかしいっスよ。先輩」と言って勝手なことをしてそれでホントに解決できちゃうところに面白さを感じるんです。
ガッチャマンクラウズもこういう話なんですよ。だから面白いんです! だって、ヒットするドラマで何度もやってるパターンですよ!
もちろん、これが好きならこの話も面白いとおもいますよ、という陳腐でチープでちんぷんかんな話で終わらせるつもりは毛頭ありません。『ガッチャマンクラウズ』の面白さはストーリーの展開だけじゃない。この作品は『HERO』という大衆的な話の定番と同じ流れをもっているが、これは大衆のものではなく俺らのアニメだ。深夜にやっている俺らの愛すべきキャラが愛くるしい暴走で、俺らの抱える問題に哀、苦しみながら悠然と立ち向かう深夜アニメなんだ。
その問題のカギを握るのがベルク・カッツェと爾乃美家累です。
爾乃美家累、ここではルイくんと呼びます。ルイくんはすごいんですよ。彼はこの世界でとあるソーシャルネットワークと人工知能をつくっています。それがギャラックスと総裁Xです。
ギャラックスはtwitterとfacebookのいいとこどりです。利用者の個人情報、つぶやき、を人工知能の総裁Xが管理、整理しながら問題解決に役立てるものです。
これの面白いところは、その問題解決が利用者の手で行われているということです。たとえば、利用者Aが総裁Xに隣の騒音について相談します。すると総裁Xは弁護士の資格を持つ利用者Bを探し出し、彼にミッションの形で利用者Aの相談に乗らせ、問題を解決します。解決すると、利用者Bは総裁Xからポイントがもらえます。
多くの人がこれを利用することで相互に助け合う社会ができるわけです。もちろん、これに疑心感を持つ人もいます。ここらへんの設定は三話と四話で詳しく説明してあるので、ぜひそこまで見てほしいなあ。
さらに、ルイくんはベルク・カッツェからとある能力をもらっています。能力は人の魂を実体化させる力。実体化された魂は車を軽々と持ち上げるほどの異業の怪物でクラウズと呼ばれています。彼はこの力でハンドレットを組織します。彼はハンドレットのメンバーにクラウズの使用を許可し、問題の解決に当たっています。クラウズはルイくんの一存がなければ発動せず、ハンドレットの中の何人かはそのことに反感をもっています。
彼は、クラウズとギャラックス、総裁Xさえあればガッチャマンはいらないと言います。このへんで予想できるんことですけど、そんなことないんですね。このみっつの仕組みが後に暴走することになります。その暴走のひきがねを引くのがカッツェです。
カッツェは宇宙の星々を滅ぼしてまわる悪役です。キスをした相手に変身する能力を持ち、さまざまな人物に変身して集団を暴徒に変え滅亡への道を扇動します。彼はこの能力でルイくんに化けて総裁X を操作し、ハンドレッドのメンバーにクラウズを与え、暴徒に変えるのです。
暴走するクラウズたち、それに立ち向かうGメンバー。僕が好きなのはここまでの話の後の話です。この暴走するクラウズ達に対する決着のつけかたがホントにおもしろかった。
これに関してはあえて語りません。ぜひ見ていただきたい。
ふつうだったら、ここでガッチャマンたちがクラウズと戦って勝っちゃって、やっぱ世界にはガッチャマンが必要だよね、って展開じゃないからね!
その語れない部分こそが僕がこのアニメが俺らのアニメだと言いたいところなんですよ。
今なら、バンダイチャンネルで配信されています。月額1080円です。1080円で見れるなら安いでしょう。今月中に登録して、ガッチャマン全部見たらすぐに解約していいですからぜひウォッチしていただきたい。
バンダイチャンネルのURLはこちらです↓
さらにです! ガッチャマンクラウズ、今月の5日から二期やります。
それもぜひウォッチしてください!
番組公式のURLはこちらです↓
http://www.ntv.co.jp/GC_insight/