そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

ネタバレ注意!ひるね姫を観ました

 ひるね姫を観ました。

 

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あらすじ

 高校生のココネはある夢を見ていた。それは自分がハートランドのお姫さまになる夢。お姫さまは魔法のタブレットで機械に命を吹きこむことができた。だけど、ハートランドの外から姫の力を狙うオニが現れ、国から危険視されたお姫さまは大臣からタブレットを奪われ、ガラスの塔に幽閉されることに。このままじゃダメだ。わたしが鬼を倒すんだ。そう奮起した彼女は、城の外に飛び出し、魔法の力で鬼を倒そうとするも……

 そこでココネは目を覚ます。最近、同じ夢を見るなと思うココネ。もうすぐ夏休みがはじまる一学期最期の学校の帰り道に、彼女は父が逮捕されたことを知る。そんななか、父がココネのスマホに残したメッセージは、タブレットを守れ。夢の中でみたタブレットと同じだと驚くココネに、一人の怪しげな男がタブレットを奪おうとする。その男の顔はお姫さまからタブレットを奪おうとした大臣その人だった。

 ココネの夢と現実がシンクロする時、父と母の隠された思い出が明らかになる!?

 

 まず絵がきれいなんですよ。けっこう複雑な話しだからラストまでちゃんとみないとよくわからなくなるんですけどね。

 

 女の子の動きだったり。ロボットの動き。ハートランドの描写。車の描きこみ。すべてが丁寧なので、話の中身を推測したり、読み取るまでかなり時間がかかるのに面白くみることができました。

 

 特にさ、ココネちゃんがメッチャ可愛いんだよね。目鼻立ちの整った美人さんでさ。でも、眠そうな時はキツネのように鋭くなる。顔立ちがお母さん似で目元はお父さん似なの。

 

 このへん、今回のはなしでは重要なんですよ。なんてったって、今回のはなしはココネちゃんのお父さんとお母さんの出会いの話ですからね。

 

 今回はネタバレしなきゃ話せない話ですから注意してくださいね。

 

 簡単に言うと思い出のマーニーだったんですよ。ココネが寝るたびに見る夢、それは幼い頃、お父さんが何度も話してくれたおとぎ話の内容だった。タイトルはエンシェンとハートランド、ココネはずっとその物語の主人公は自分だと思っていた。しかし、騒動の最中、現実とシンクロしつつある夢を通して、それがお母さんとお母さんの会社の話を寓話化したものであることを知るんです。

 

 ココネのお母さんは、ある自動車会社の娘さんでさ。ココネのおじいちゃんの跡を継ぐためにさ。アメリカの大学も出てるんだよ。んでさ、娘さんはさ。会社の未来のために自動運転技術を研究しようとしてたんだよ。だけど、おじいちゃんは大反対。ソフト屋に頭を下げるなど日本の自動車会社の破滅だ! もういい!  お前など会社から出て行けぇ! 

 って話になって、出ていったお母さんは一人で自動運転技術を研究しようとしたお父さんと出会い、仲間を得て、ココネを産んだ後で自動運転技術の実験中に死んじゃいましたって話らしいんだよ。

 

 自動車に命を吹きこむ魔法ってのがこの自動運転技術でさ。大臣はさ、この魔法を使ってさ。王座に、つまり社長の椅子に座ろうとしたってのが今回のはなしなんだよね。

 

 面白かったですよね。魔法だと思えたひとつひとつの出来事に理由があってさ。一人の少女が真実を知って大人になる。

 

 素晴らしい映画でした。