そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

モアナと伝説の海観ました ネタバレ注意

 昨日、モアナと伝説の海を観ました。

 

あらすじ 

むかしむかし、半神マウイがティアナの心を奪うと、海は荒れ、闇が広がるようになった。それから行くねんのときが流れた。自分は海に選ばれたのだと気づいたモアナは病に伏せたタラの導きで、島を出て、ティアナの心を返すために旅に出る。

 

 ずっと海に心を惹かれていた少女、モアナ。だがモアナの父は彼女を海に出すことを認めない。このへん、ファインディングニモを思い出しましたね。

 

 外に出たい人、このままでいいと言い張る大人。だけれども高ぶる冒険心を止めることなどできるはずもなくて。

 そして決め手になるのが、祖先のはなし。そう遥か昔自分たちの祖先も旅に出たすえにここにたどり着いたんだ。だから自分も旅に出るんだと船を漕ぎだす。

 前半は島から出られなかったモアナが島から出ようと決意するまでのはなし。このへんかなり感動的でしたね。

 

 そして、彼女はマウイと出会う。マウイは自信満々で、自分は神でむかしからみんなのために頑張ってきたんだと歌い出す。ココナッツは自分が倒したさかなを埋めたら生えてきたし、神様から火を奪ってきた、太陽を縛ったから昼は長くなったんだ。俺は英雄なんだぜって歌なんですけどね。俺、この歌好きですよ。

 

 そんなモアナにマウイは言う。わたしとともに海を渡り、ティアナのこころを返しにいきなさいってね。モアナから、自分は今は英雄と呼ばれてないと知った彼は彼女に乗せられたかたちでティアナのこころを返しにいく。

 

 このマウイってキャラはさ。アメリカみたいでしたよね。開拓者スピリットってヤツでさ。イギリスからやってきた移民たち。彼らは原住民から奪うというかたちで発展してきた。最近まで俺は英雄なんだぜって思ってきた。だけれども、ちょっとまて違うんじゃないかってのがさ、スターウォーズから、もしかしたらもっとまえからそういうツッコミがあるのかもしれない。

 

 そうそう、ティアナのこころを返しに行く途中、火の悪魔ヘカテーの領土を越えるためにマウイが落とした釣り針を拾いに行くんですよね。あそこのさ、カニの歌も好きだった。深海の底でさ。そうさシャイニー、輝いてりゃいいのさって歌さ。いいよね。ホントは真っ暗闇にいるのに、宝石をつけて明るく見せるだから偽物のティアナのこころにだまされる。資本主義を皮肉ってそうだよな。

 

 そしてついにさ。火の悪魔、ヘカテーと対面だよ。マウイも必死で戦うんだけどさ。つい二人に意見が一致しなくてさ。一回負けるんだよね。でっ、マウイはいったん逃げる。

 

 モアナも自分は選ばれたものではないのではと思い。帰ろうとするも、祖母との対話でまた今度は一人でヘカテーに挑戦する。途中からマウイも参戦し、女性が戦いに送り出すかたちでなく一緒に戦うかたちになる。時代の流れを象徴してそうですよね。

 

 でさ、ここで驚きの事実でさ。ヘカテーはこころをなくしたティアナでさ。モアナは燃える彼女に迷いもせず向かい合うことで、ヘカテーの怒りの炎を沈め、こころをかえすんですよね。

 このへんでさ、ああ、この作品、アナと雪の女王だったんだって思いました。

 

 少しも寒くないわと言い出したエルサのこころをアナが溶かしたみたいにさ。こころを返して切れたティアナにさ、こころを返したモアナ。女性は傷つついてんだよ!って叫んでる映画を二本続けてみることになるとは思いませんでしたよ。

 

 たぶん今回の話はアメリカの開拓者スピリットと資本主義が手を組んでさ。失ったまるまるを取り戻そうって話なんだろう。

 

 アメリカに詳しくないからこのまるまるがわからないんだけどさ。