そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『歴史に残る悪女になるぞ』4巻について

 今回紹介する作品は『歴史に残る悪女になるぞ』の4巻です。

 

歴史に残る悪女になるぞ 4 悪役令嬢になるほど王子の溺愛は加速するようです!【電子特典付き】 (ビーズログ文庫)

 乙女ゲームの悪役令嬢転生ものの4巻。

 とても面白い。幼い時に前世の記憶を取り戻した主人公が悪役令嬢の運命を覆すどころか、むしろ悪女として歴史に名を残そうとする話。

 チート要素のある作品で、幼い頃からさまざまな経験を積んで周りを驚かせる描写が読んでいて心地いい。

 話が進むにつれて、ヒロインが世界の中心になっていくような感じがあり、どうなっていくんだろうと続きを気にならせます。

 4巻では、本来の乙女ゲームのメインヒロインの無自覚な魅力魔法によって国外追放されてしまった主人公。

 主人公が追放先の国の闘技場で活躍し、王子の騎士となっている。国には二人の王子がいて、玉座を狙っている。

 その王子たちの問題を部下として解決していき、関係を深めている。主人公を国外追放した国では、主人公がいなくても自分たちができることをしようと仲間たちが頑張っている。

 主人公がチートで問題を解決していくところには王道な爽快感があります。また、主人公は人誑しなところがあるので、それによって周囲が変わっていくところは読んでいて気分がいい。

 乙女ゲームのメインヒロインの子が魅力魔法を使っていることが、4巻ではかなりフォーカスが当たっていて、そこが主人公の人格的な魅力を映えさせています。

 悪役をやりたがるヒロインという、珍しいキャラクター性を持ったキャラのやってきたことが周囲に残してきた影響がわかる巻でした。

 国外追放されて主人公がいない学園で彼らはなにをしているかみたいな話が今回は多いです。

 だから、ヒロイン以外のキャラの心理的な深掘りがされていて魅力が上がった気がします。いなくなった空白が明確なので、戻ってきたらどうなるんだろう、とワクワクさせられます。

 

 5巻が今から楽しみです。