今回紹介する作品は、『小説が書けないアイツに書かせる方法』です。
インポテンツの主人公が、自身の体験をもとにした官能小説を書いて新人賞を受賞。
しかし、彼は次の作品を書けないでいた。
そんななか、現れたヒロインに私の考えたストーリーで小説を書いてほしい、書かないと周囲にあなたが官能小説の作者であることをバラすと脅迫される。
面白かったです。
タイトルと表紙で殺伐とした作品かと思って読みました。意外とヒロインと主人公のやりとりはコミカルです。冒頭で姉と弟の情事が描かれていたため、主人公に家族関係の凄惨な過去があるのかと思いきや、姉と妹は頭がおかしいだけでほのぼのとさせられる日常シーンが多かったのが印象的だ。
主人公の姉と妹がかわいいので、この二人の活躍が読みたくなりました。これからの続巻に期待したいです。
メインヒロインもかわいい。ヒロインが大学生で、主人公が高校生。歳の差がいいですね。ヒロインがモデル体型なとこも主人公との背の高さの違いがありそうでよかったです。
だからこその、関係の逆転にはトキメキを覚えざるおえない。
大人っぽいヒロインの妙にザコいところがよいです。お互いが何かしらの傷を抱えていて、それを舐め合うのではなく弄り合うような関係性はこの2人だからこその関係性な気がします。
二人の執筆ネタも、単純に共感を求めるあるあるネタに留まってなかったのがよかったです。作者の考えてることをキャラに喋らせてる感じがなかったです。二人のそれぞれの考えって感じがしてよかったです。
恋愛要素がよかった。終盤の主人公とヒロインの焦ってぇぇなっ!て言いたくなるようなやりとりが良かったです。二人とも根がコミュ障だからですかね。通じてる部分があるんだけど踏み込めてないかんじがよかったです。そこがあるから関係が進んだ時に気持ちが盛り上がりました。
キスしたことがないからわからないって、ヒロインが言い出した時。「言うと思った!」って思いながら読んでたんですけど。二人ともしないって結論が出て、ラップ取り出したあたりで、「あ〜あ、はいはいそういうことね」て思いながら読んでたんですけどね。
ギャグを読む体勢で読んでたらガチな感じになったんで油断したとこにボディーブローが来ました。いい感じに手のひらの上で転がされたな〜と思いました。
挿絵もよかったです。
効果的な場面でタイミングよく主人公の表情がわかる絵が出た時が心をグワっと掴まれた感じがしてよかったです。
面白かったです。続きが読みたいです。