そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『仮面ライダー令和ザ・ファーストジェネレーション』

 今日、話すのはこちら、『仮面ライダー令和ザ・ファーストジェネレーション』です。

『仮面ライダー 令和 ザ・ファースト・ジェネレーション』オリジナル サウンド トラック

 令和最初の仮面ライダーゼロワンと、平成最後のライダー、ジオウの共演作。ライダーの冬映画は基本、予算が夏より少なく感じるものなのですが。ヒューマノイドと化した街の人々、怪人たちと主人公たちのアクションシーンがすごい見応えがあって、夏の映画と見劣りしない。それでいて、ゼロワンのテーマと、令和のライダーとして背負うべきテーマが両立している。とても面白い映画でした。

時間改変

 ある日、飛電アルトが目覚めると、世界は変わっていた。飛電インテリジェンスの社長は、自分でなくべつのヒューマノイドになっていたのだ。さらにヒューマノイドが世界を支配し人類は絶滅の危機に瀕していた。
 ヒューマノイドに襲われ、絶対絶命のピンチの或人の前に現れたのはジオウ、常盤ソウゴだった。
 彼の持つタイムマジーンによって、アルトはヒューマノイドが暴走をはじめた年にやってくる。
 しかし、そこで彼の前に立ちはだかったのはアルトの父であり、ヒューマノイドでもある飛電其雄だった。
 父の想い、ゼロワンの誕生の秘密、それらがつながった時、令和最初のライダーの1Pがはじまる。

仮面ライダーの原点は悪なのか

 今回の時空改変、ことの発端はジオウを見ていた方にはお馴染みのタイムジャッカーの仕業でした。
 タイムジャッカー、フィーニス。彼はジオウを呼び出すために時空改変を行いました。ジオウから「すべての仮面ライダーの力」を奪った彼は、「ライダーの原点は悪である」と言って、アナザー1号となって、ジオウと戦います。
 仮面ライダーの原点は悪である。これ、初代仮面ライダー見ている方にとっては馴染みのある考えです。
 「仮面ライダー、本郷武はショッカーに改造された改造人間である!」は初代仮面ライダーのOP前に何度も流れる説明文です。
 元々、無印の仮面ライダーは悪の組織ショッカーに改造された改造人間が、反旗を翻して組織と戦うのがはじまりです。
 最近だとスターウォーズのフィンみたいな生い立ちのキャラなんですよ。
 つまり、一度悪の側に堕ちてしまったキャラが正義の側に立つというダークヒーローの側面がある。
 なぜ、わざわざゼロワンの映画でその話題を持ち出すのか。それは現時点では、ゼロワンって改造人間ではなく。悪から生まれたものでもないからなんですよね。
 だからこそ、アナザーゼロワンはことさらに主人公の父親を悪役にしようとする。アルトと父の思い出である「お父さんの本当の笑顔」を見たいの解釈を変えさせることで。
 今回の映画の悪役の目的は、令和初の仮面ライダー、ゼロワンを「悪から生まれた存在」に変えることだったんです。
 それを魔王であるジオウが食い止めるって展開が熱いんです。じつはその視点で考えると特殊に見えたジオウも仮面ライダーの系譜にいたと考えられるんですね。

テーマは継承

 そして、アナザー1号とジオウの戦いの裏でゼロワンのアルトと父の其雄との戦いがはじまる。
 戦いの果てに父の真意を知った彼は、本当の意味で人々の笑顔のために戦う令和初の仮面ライダーとなる。
 このへんでようやく本作のテーマがわかりましたよ。
 今回、誰が何を継ぐべきか、継ぐとしたらどうあるべきか。
 そういったものを強調した場面が多かったですね。

 いい映画でした。では、また次回。


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