そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

『この勇者が俺TUEEくせに慎重すぎる』2巻について

 さて、今回紹介する作品はこちら、『この勇者が俺TUEEくせに慎重すぎる』の2巻です。

 

『この勇者が俺TUEEくせに慎重すぎる』とは、難易度MAXの異世界ゲアブランデの救済を担当することになった女神、リスタ。凶悪で狡猾な魔物が多いゲアブランデを救える勇者となれる人材を探したところ、リスタは一人のチートステータスの持ち主、聖哉をみつける。しかし、召喚された彼は鎧のスペアを三つも買い。戦ってはすぐに神界にこもって修行する慎重すぎる勇者であった。リスタは、慎重すぎる聖也に反発するも、次第に彼の能力や人柄を評価するようになるってはなしです。

 

↓ 一巻はこちらの記事で語りました。↓

kamizimaryu1026.hatenablog.com

 

 

 1巻も面白かったんですけど、2巻はその2倍面白いですね。1巻での伏線が回収され、感動する場面があると同時に笑える。しかも、今までの戦いが序章に過ぎず、これからもっと面白くなるんだぜと思わせてくれる展開です。

 

 まず、スゴイとこがさ。難易度MAXのゲアブランデの魔王をどうやって倒すかってのが話の肝だったわけだけどさ。まさか、2巻で終わらせるとは思わなかった。

 

 打ち切りじゃないんだよ。そもそも女神のリスタはいろんな異世界に勇者を派遣して救うのが仕事なわけだからさ。別の異世界へではなしを続けることが可能なわけなんですよね。

 

 それでありながら、一体一体のモンスターとの戦闘シーンが考えこまれてて面白い。ちゃんとコメディをいれつつも、魔王を倒すための一番早いルートを辿ってるからさ。読み応えが抜群なんですね。

 

 この面白さはなんなんだろう、と思ったらですね。作者の土日月さんのプロフィールをみて、わかりました。これ、つくりがTAS動画なんですね。

 

 TASとはゲームのタイムアタックのことです。一つのゲームをエミュレータなどの機器も使って、どれだけ効率的にかつ速くクリアするかのプレイ画面を配信することです。

 

土日月さんって、ゲーム実況者の動画をよくみるそうなんですよ。だから、このゲームを◯時間でクリアするみたいなタイムアタックのゲーム実況動画の面白さも知ってると思うんですよね。

 

 そのくらい、1巻と2巻は異世界を救うために召喚される。能力値を確認する。修行する。伝説の武器を集め、四天王を倒し、魔王を倒すって流れのさ。無駄な部分を省いて面白い部分だけを魅せるって点が卓越しています。

 

 この圧縮によるストーリー展開の速さはぜひ読んで体感してほしい。

 

 でさ、伏線も綺麗なんですよ。じつはさ、アリアドアの発言からさ。こいつ、こんな秘密があるんじゃないかな。だから慎重なんだろうなってさ。予想はしてたんだよ。その予想がさ。覆るんじゃなく、超えていく。それが上手いんだよなぁ。

 

 たとえばさ、ひぐらしって作品あったじゃないですか。あれのビックリするとこってさ。ただ猟奇的な殺人が起きるってだけじゃなくてさ。ぼんやりとした口調だったり。お嬢様のように振る舞う高飛車な性格だったりがさ。じつはさまざまな葛藤の末に形成された人格や仮面の一つであるってとこがさ。ゾッとすんだよね。

 

 これもさ、タイトルの「俺TUEEくせに慎重すぎる」ってとこに引っ張られてさ。つい、こんなトラウマがあるから慎重なんだなってさ。簡単な文章で言語化してさ。思考を停止させちゃうんだよ。

 

 だけどさ、実際二巻で語られる聖哉の抱えていた秘密ってさ。想像以上だったんだよね。慎重すぎるけど、じつは彼なりの考えがあるんだろうなってわかってたつもりだったのにさ。読んでてビックリしたよ〜。

 

 絶対3巻買いますよ。オススメです。

 

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