そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

豚公爵に転生したから、今度は君に好きと言いたいについて

  さて、今回紹介する作品はこちら、『豚侯爵に転生したから、今度は君に好きと言いたい』。

 

あらすじ

大人気アニメ『シューヤ・マリオネット』には、嫌われ者が存在する。魔法学園に通うデニング公爵家三男こと豚公爵だ。そんな悪役に転生してしまった俺は、このままじゃバッドエンド直行!?…だけど熟知したアニメ知識と、『全属性の魔法使い』なんていう無双能力を駆使すれば、学園の人気者になって、運命も変わるハズ!そして、アニメの中では成し遂げられなかった豚公爵のささやかな願い―「おはようございます、スロウ様!」滅ぼされし大国のお姫様。今は俺の従者である愛しのシャーロットへ。君に相応しい男になって、告白してやるんだ。

 

 作品世界内に存在する架空のアニメの世界に転生する主人公。しかも転生した男はアニメの中では一番の嫌われ者。転生したアニメの世界の知識と未来を知っている主人公はそれを利用して嫌われ者から英雄へと変わっていく。その第一歩がこの前発売された1巻の内容です。

 

 パッと見、悪役令嬢転生ものの亜種なんですけど。悪役令嬢転生物のみそでもある「読者と主人公が知っているバットエンドを回避する」っていうカタルシスをいれながらさ。魔法科高校の劣等生みたいなさ。一般人からはダメな奴と思われたり、嘲笑されるんだけど。なぜかすごいやつにだけは主人公の価値がわかって。しかもいいタイミングで事件が起こって、それを主人公が解決してスゲェって言われるさ。「舐めてたアイツはスゴイヤツ」っていう王道が入ってますよね。

 

 作中でモブがさ、アイツはただの劣等生だろって言ってるのを見るとさ、主人公のことをよく知っている俺らはさ。うわ、コイツ舐めてるなってさ。何も知らないモブに対して優越感を感じるしさ。

 

 しかも、そのモブの前で主人公が大活躍してさ。なんだとって驚くモブを見て、ちょっとザマア!って思っちゃうんだよね。

 

 この作品もいい感じにこの爽快感と優越感をうまく作品にいれているんですよね。

 

  あと、もちろんヒロインも可愛いんですよね。シャーロットとかさ。1巻では影が薄いんだけどさ。主人公につくすドジでかわいい女の子って感じで可愛いよね。こういう悪役令嬢転生物の亜種が今まで書かれなかったのはさ。いわゆるさ、全ヒロインが別の男のおてつきの状態でスタートするからさ。今まで書かれなかったんだと思うんだけどさ。あんま気になんないしさ。

 

 これからもっと面白くなるぜって期待感を高めるための1巻って感じでもあるからさ。今から二巻が楽しみです。