そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

第一回神島竜の創作紹介 はじめて書いた処女作の話

 さて、そろそろ自作小説の宣伝もしちゃいます。

 

 その名も神島竜の創作紹介。

 第一回はpixivに投稿していた処女作。

 『who are the hero』です。

 

「Who are the hero 第1話 黒かばんと男」/「神島竜@小説書いてます」の小説 [pixiv]

 

 中学の時に書きなぐった短い話を30万文字の長編にふくらました話です。

 その短い内容はこんな話でした。

 

 火星へと向かう宇宙船の中で少年だけが青ざめた顔でいた。

 原因は少年お隣に座っている男の存在にある。

 

 一人の少年が宇宙船に乗る前に吐き気を催し、トイレにかけこむ。すると、そこにはチャック口が牙のように生えた黒いカバンがトイレで見知らぬ男性を捕食していた。化け物は少年に気付くと、次は少年に襲い掛かる。化け物に食べられてしまうっと死を覚悟するが、化け物はトイレの中に入ってきたもう一人の男に呼びかけると、少年のことなど忘れたかのようにトイレから出ていった。

 

 少年は何が起きたかわからないとでも言いたげに、トイレから出ると、両親の前で吐いてしまい、自分は火星に行きたくないと告げる。だが父親は反対する。火星に行けば、それだけで国からお金がもらえるし、いい仕事にもつける。少年たちにもっといい暮らしをさせてやることができる。そう言って、彼のお父さんは無理やり少年を宇宙船に乗せて、火星へと旅立つのである。宇宙船に乗ると、隣には化け物を従えた男がいて、その膝の上には先ほど少年を襲った黒いカバンが乗っかっていた。

 

 少年は不安になる、黒いカバンは今にも少年を襲うかもしれない。少年の家族を襲うかもしれない。だけど、宇宙では逃げ場がない。どうしよう、どうしよう、とグルグルと悩み続けると。

 

「ご搭乗いただき誠にありがとうございました」

 

 と、機内アナウンスが流れる。そう、少年が考えているあいだに地球を離陸した宇宙船は火星に着陸したのだ。搭乗者たちは続々と荷物を棚からおろして火星へと降り立つ。少年の隣に座っていた男も黒いカバンをもって火星へと降り立った。

 

 これが高校2年生から、pixivで投稿をはじめたwho are the heroの第1話となりました。今、読み返してもちょいちょい頭の悪いところがある作品です。冒頭から出てくる宇宙船は完全に空港のジェット機ですからね。

 

 1話で両親との不仲、謎の怪物に襲われても、そのことを親には伝えない、大人を信用しない少年。彼は精神と身体のバランスが悪く、吐き気を催してトイレに駆け込んだ。このへんが僕にとって重要だったんですね。

 

 この時は、少年と出会ってしまった黒いカバンがwho are the hero内であそこまで活躍することになると思わなかったな。

 

 火星に向かった少年に襲い掛かる騒動を描いた1部の内容はまさに異能力バトルロワイヤルでした。人を捕食する黒いカバンを持ち歩く謎の男、影沼隼人。なんと彼のカバンの中には大量のクモが出てくる。そして、そのクモに噛まれると火星の住民たちは次々と怪物へと姿を変えた。

 

 クモと言えば、何かと言えばスパイダーマンだ。中学の時、ちょうどスパイダーマン1が金曜ロードショーで流れていた。

 

 怪物に変わった人々は貧富の差、互いの利権、内に秘めた欲望を爆発させて、次々と暴走していく。その中で、影沼隼人のそばにいた黒いカバンも強くなるために火星で奇形で生まれた天才児、善導寺新を捕食し、彼にそそのかされるがままにほかの無機物生命体も捕食しはじめる。

 

 このあたりの展開はかなり間を開けて高校の時に書き始めていた。火星年代記を読んでいたのを覚えている。仮面ライダーoooもはじまっていたな。

 

 少年も同じく怪物としての力を会得する。その力は空気でできた龍を吐き出し、使役させる力。その名はエアーマン。

 

 もちろん、元ネタはニコニコ動画で有名なエアーマンが倒せないのエアーマンだ。後、伊坂幸太郎の漫画版、『魔王』に出てくる悪役の特殊能力の影響もある。

 

 このように話の中にちょいちょいなにかしらのメディアをそのまま流用したようなものを寄せ集めて作られている。あの頃は他人の作品をパクりながら書いているそんな自分に嫌気がさしていた。だからこそ、作品の途中で九条剣という火星で働く技術者が現れる。

 

 彼の特技は物の分解とコピー。一度見て触れた物ならなんでも分解するし、そのへんの部品を使って一度触れたものと同じものをつくることができる。英雄願望が強く、自分には才能があって、もっとその才能を認めるべきだと考えている。クモに噛まれたことで鋼鉄でできた小鳥のような姿に変わった。完全に小説を書いている自分が感情移入するためのキャラなんだな。

 

 そんな彼は自分が英雄になるために少年とチャック・ザ・ジッパーにも襲い掛かったりしている。火星の重力装置に細工して、火星を揺るがす事件を起こそうともした。そんな彼の鼻っ柱が物語の終盤でおられることになる。それが思念生命体だ。

 

 彼らは少年たちと影沼隼人との戦いが終わると思ったその直前に現れる。なんと彼らは宇宙人でずっと人類の頭の中に取り憑いて人類の技術の発展に貢献してきたそうだ。影沼隼人もその技術の発展をのばすための脅威をつくるために操られていたのだ。

 

 ちなみに最近の作品でもこれのR-18版を出していたりする。

 

 彼らは人類の殲滅をはじめる。これまで伸ばしてきた技術を自分たちだけのものにするためにだ。彼らはそれを技術を貸してきた見返りだと言っている。

 

 しかも、彼らの見た目は完全に○ッキー、○面ライダー、○トラマンなんですね。つまり彼らの技術を貸した分を徴収するってのは著作権のわけなんだな。

 

 そんな彼らの一人、○面ライダーの姿をした思念生命体。ミスターマスクは九条剣を踏みつぶしてこう言う。お前のような才能、世界にいくらでもいる。実際その通りで、彼の触れたものを分解して、さらに同じ物を組み立てる能力を当たり前にもつ新人類ってキャラもちょいちょい出てきてるんですよね。

 

 そんな感じでさ。話したらキリがないくらい。この作品には中学の時の自分ってのがたくさん詰まっている。だから今でもすきだったりするんだよな。また、続きかきたいな。

 

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