そう、それが言いたかった

2010年にpixivではじめての処女作、『who are the hero』を投稿する。who are the heroを完結後は小説家になろうに移動。現在、思春期の少年、少女がゾンビたちが蹂躙する日本で戦う『エデンプロジェクト』と、はてなブログでネット小説書籍化本の批評ブログ、『そう、それがいいたかった』を更新中。

スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました 2巻について

さて、今回紹介する作品はこちら、『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました』の2巻です。

 

 1巻では、努力についての話。主人公の考え、キャラクター性を強調する展開が多かったので、その点を語りましたが。2巻まで読んでいくと、この話は家族を増やしていく話なんだなと思いました。

 

 娘のシャルシャとファルファ。弟子として、ライカとハルカラと来てですよ。まさか幽霊だったり、まさかのあのキャラも同居することになるとは思いませんでした。

 

 次はだれが彼女の家に住むようになり、どんな化学反応が起きるのか。読んでてワクワクしますよ。

 

 このへんは、ワンピースのさ。いろんなやつを仲間にして海賊団をつくっていくストーリーと面白さが共通している気がします。

 

 このままだと、巻数を重ねるたびに家族が増えて、10巻くらいには城みたいに増築した家に、2、30人くらい増えちゃいそうですよね。

 

 これからも、続きを追って報告します。

 

ncode.syosetu.com

ヤングサンデーの主題歌、君はエイリアンについて

 今日は山田玲司のヤングサンデーのOPのはなしをします。

 

 山田玲司のヤングサンデー。漫画家、山田玲司先生がニコニコ生放送でやっている番組の名前です。

 

 その番組ですね。OPがあるんですよ。 タイトルが君はエイリアン。視聴者の公募で選ばれた曲なんでいいんですよ。

 

m.soundcloud.com

 

 単調な音かと思ったら聞き応えがあってさ。じつはよく聞くと、山田玲司先生が公募の際に挙げたレディーガガのさいしょのイントロに近いものもいいんだけどさ。

 

  歌詞がさ。好きなんですよ。

 

 さいしょ、つぎの歌詞が流れるんですよ。

 

 ぼく、ロックンロールがだいすき。

 サタデーナイト インザモーシピッツ。

 

 ぼくはロックンロールがだいすきなんだと曲の主人公は言ってさ。土曜の夜だったんだよね。インザモーシピッツってのがさ。インザモーニングとスピッツを足したものだと思うんだよ。

 

 つまりさ、土曜の夜に、ロックンロールが好きだと言ってさ。それから、朝になった時のぼくの魂。魂がさ、こう言ったんだよ。

 

 なんでなんだ。

 UFOにのっかった。

 

 土曜の夜に、ロックンロールが好きと言ってさ。その次の日の朝にさ。なんでなんだ。UFOにのっかったような気分にさ。主人公なっちゃったんだよ。

 

 土曜の夜に、彼になにがあったってはなしじゃん。そのなにかを考えるとさ。泣けてくんだよね。

 

 土曜の夜にさ。誰かと話してたと。それで、ぼく、ロックンロールがだいすきと言ったんだよ。そのあとさ、君はエイリアンだって、前提でさ。違う星でさ。優しいガイドにさ。キミのことを教えてもらったわけじゃないですか。

 

 キミって、基本は女性でさ。君が代のこととかかも考えるとさ。十中八九さ。主人公のぼくはキミのことが好きじゃないですが。このキミとさ。土曜の夜のことが関係ないはずなくてさ。

 

 絶対、主人公の僕は、好きなキミにさ。ロックンロールが好きなんだってさ。飲み会なのか。デートなのか。わからないけとさ。たぶんそう言ってさ、ロックンロールのことを話したと思うんだよ。

 

 で、その彼女はさ。ロックンロールのこと好きじゃなくてさ。彼の話すミュージシャンのことも、ロックのこともわかんなくてさ。飲み会の席が盛り上がらなかった。デートが失敗したかしたんじゃないかな。

 

 だからさ、君はエイリアンなんだ、と絶望しちゃうんだよ。エイリアンって、よっぽどだよ。話す内容がわからないだけじゃない。文化も考えも違う。なにもわからないブラックホール。文化系の彼からしたら、とつぜん宇宙に放り込まれたように。UFOにのっかったって思うような寂しさを感じたんだよ。

 

 たぶん二人の間にはさ。アスカとシンジなみの違いがあってさ。アニメならなんとかなるけど。現実だと絶望的な違いなんだよ。

 

 なんでなんだ。どうすりゃいいんだって思うよ。ここでふつうの人ならさ。ウジウジすんな。ぶつかれって言うかもしんないけどさ。

 

 俺としてはさ。ちょっと離れて様子みてもいいと思うんだよ。つまりさ、違う星でさ。優しいガイドにさ。彼女のことを軽く教えてもらってからさ。君はエイリアンなんだってとこからさ。マジメなエイリアンなんだねってとこまでメンタルを回復させてからでもいいと思うんだよ。

 

 この違う星がさ。ヤングサンデー。

 優しいガイドがさ。山田玲司先生だよ。

 

 そう考えるとさ。いいOPだな〜って、ホント思う。ヤングサンデーさ。今度、新しいOPになるらしいからさ。それだけは言いたかったんだよ。

 

sp.ch.nicovideo.jp

 

 

 

くま クマ 熊 ベアー6について

さて、今回紹介する作品はこちら、『くまクマ熊ベアー』の6巻です。

主人公のユナの一人称で語られる絵本に近い短い文で構成された文章。かわいいクマの描写。けいおんに近いかわいい女の子のゆるい交流。

それをやりながらも中身は爽快感のある俺TUEE異世界転生もの。異世界転生のなかではかなりオススメの作品です。

今巻の魅力は、王都の学生の護衛任務。今回、ユナは冒険者を目指す学生たちを指導、監督する立場に立ちます。ある程度の無双をやった異世界転生の主人公たちがある時期に通過するイベントですね。

若い子に経験させる。教えなければいけないという状況に置くことでインフレから少し外れた展開を取ることができる。

それと生意気な若者を出すことで、舐めてたアイツはスゴイやつってカタルシスも描けます。今巻はそれをした上で、次巻でゴーレムと戦うぜってとこで続くになりました。

新たにオープンしたお店も可愛いですよね。この作品は、ユナがいろんな街にクマをかたどったモニュメントを建造していくのが、僕らに達成感を与えてくれます。シムシティ的な、主人公による街の発展を楽しむ作品でもありますね。

これからも、続きを追って報告します。

誰にでもできる影から助ける魔王討伐 2巻について

 さて、今回紹介する作品はこちら、『誰にでもできる影から助ける魔王討伐』の2巻です。

 

 以前、 1巻も紹介しました。

 

 作品の肝だった勇者、藤堂に対するヘイトが消え、これからどうなるかとおもったんですが。その心配は杞憂でした。

 

 昨今の異世界転生もうええねんの風潮から生まれた一歩引いた立ち位置のアレスの視点はそのままに。今巻からは、藤堂とその仲間たちの視点から描かれる心情の描写が増えましたね。

 

 二組の物語を読みながら、作中で生じているある誤解が、すべてを知っている僕らからみたらおもしろく読めて。いつその誤解が解けるのかというワクワク感がありますね。

 

 そして、今巻の話の中心人物となったグレゴリオレギンスもいいですね。神を妄信し、狂気にかられるサイコパス。彼の言動にも心を惹かれましたが。聖職者でありながらトランクを武器に戦う戦闘スタイルはカッコよかったですよ。

 

 この作者さんは戦闘シーンを書くときに、身体的、精神的状態を密に描写されている方ですから。魔法よりも、接近戦を描写するのが得意なんだなと思いました。

 

 それと、スピカちゃんの活躍も気になりますね。彼女は今回である決断をすることで、僕らを驚かせました。彼女が今後どういった形で藤堂たちと関わるかが楽しみです。

 

 

 

モノクローム・サイダーについて

 さて、今回紹介する作品はこちら、『モノクローム・サイダー』です。

 

あらすじ

今なお大人を捉えて離さないレトロゲーム。もしもそのゲームが、少年時代の恋を成就させる架け橋だったなら? こんな青春をしてみたかったと思わせる珠玉の恋物語。

 

 カクヨム小説大賞のエッセイ・実話・実用作品コンテスト受賞作です。

 

 かなり心にグサッときました。

 じつは半分まで読んだ時にですね、つい読むのを一時的に止めて、しばらく経ってから読み直しました。

 この作品ですね。感情を揺さぶられる小説なんですけどね。読むのつらいんだよ。

 

 だってさ、じつは実話じゃないですか。ただの実話なら笑い話ですむんですよ。この人さ、エッセイ書くのうまくてさ。かなり心をえぐるようなさ。構成にしてんだよ。

 

 主人公が屋上で一人の少女と出会い、グンペイを通じて仲を深める。懐かしいな、思わせるくらいさ。あの頃を描くのが優れてるのもさることながらさ。あいまあいまに、奥さんとの会話シーンいれてくるのが地味に効くんだよ。

 

  レトロゲームの比喩をいれたさ。軽い文章だからさ。ラノベのノリで読んでる時にさ。ガツンとエッセイとしての実際に会ったんだぜって重みがくるとさ。

 

 ワンダースワンってことは、俺がいくつくらいだったかな。ふとさ、俺が昼休みに放送委員として音楽流している時に屋上で奥さんとグンペイを作者さんのイメージが頭に流れてですね。

 

 俺、そこまで彼女欲しかったかな〜って頭抱えるくらいさ。心に来るんだよな。

 

 あとさ、主人公のさ。俺ら感もスゴイんだよね。主人公さ、パソコン部で下ネタを披露してさ。部のみんなとワイワイやってるってシーンがあってさ。その時のだれかのネタで笑い、笑われのさ。一方通行なコミュニケーションがさ。文化部の、男子たちのノリがさ。

 

 わかっちゃうんだよな。あるあるって思うんだよ。

 

 だからさ、そのノリに浸かってた主人公がさ。ヒロインの前である失敗をしてしまったあの瞬間がさ。俺にはわかるんだよ。あるよな〜っておもったよ。

 

 だけどさ、そのすぐに奥さんとの会話シーンがあってさ。まあ、解決するんやろうなってのはわかるからさ。やっぱつらかった。

 

 エッセイでさ。ストーリーのながれがあって。伏線がしっかりしてて。文章が上手いのはなかなかないんだよね。ほんと、おもしろかったです。

kakuyomu.jp

 

 

『異世界取材記~ライトノベルができるまで~』について

はじめに

 さて、今回紹介する作品はこちら、『異世界取材記~ライトノベルができるまで~』。

 

あらすじ

中堅ラノベ作家の俺は、編集からのオーダーである「無双とハーレム」を体験するため、KADOKAWAが用意したルートを使って異世界へ取材にやってきた。ガイドの獣人アミューさん、そして、「魔法理論」を勉強するため、わざわざ異世界転移してきたらしいラノベ作家志望のJKと、いざ取材旅行へ出発!だが、孤高無双の勇者は中二病こじらせた二刀流の少年だし、ハーレム三昧の魔王の正体は後輩の売れっ子ラノベ作家!?この取材、どう転ぶかわから…(編集)先生、宣伝足りねーよ!!こうだろ→しがないラノベ作家が取材がてら異世界を救う!?創作と現実が交錯するサクセスファンタジー開幕だ!!

 

 面白いですよ。ハチャメチャな内容でありながら、芯の通ったストーリー。文章も読みやすいし、読み応えがある。読者のツッコミを想定した、勢いのある言いきりのギャグ。

 腹を抱えて笑って、なのに感動して、最後には、うぉぉぉ! 俺もライトノベルを書きてぇぇ! って、思いましたね。

 

 異世界取材記の魅力は三つあります。僕らの知識とリンクさせる描写、フィクション化された編集者、ラノベ作家ならかくあるべし、という熱いメッセージ。

 

 それらを開設したうえで、山本寛さんがブログで語った一次資料の話を例に出して、異世界取材記の魅力について語ります。

 

 僕らの知識とリンクさせる描写

 じつは田口千年堂さんの作品ははじめて読んだんですが、文章力に驚きました。この人は僕らの知っている知識にリンクさせた文章を書くのが上手いですね。たとえば、次の文章。

 

 

例1

(書籍からの引用)

――

宿屋の二階から見える景色は、現実の外国とあまり変わりはない。

 ガラス窓の外には、二階建ての瓦葺の民家が多く見受けられる。その民家のはるか向こうに、石造りの城がある。

 このくらいの町並みなら、〝世界ふしぎ発見〟でも観られる。前に取材した事がある異能系の世界のほうがディストピア感が強かった。

――

 

 異世界転移ものだからこそできる描写です。既存のメディアを出すことで、読者の頭の中のイメージを借りて世界観を共有させることができるんですね。これは異世界転移を書く上での基本中の基本です。例1のように、異世界の風景を僕らの知っている身近なものでわかりやすく伝えられるから、ネット小説では異世界転生、あるいは転移がいまだに流行っています。

 例1は序の口で。俺がスゴイなと思ったのが次の文章なんですよ。

 

例2

(書籍からの引用)

――

 遠くから見ていると、布にハサミを入れているようだ。真黒に染まったモンスターの軍勢が、勇者というハサミによって断ち切られていく。黒い領域が波を引くように分断されているのだ。

――

 

 短い文章の中で、映像的にもきれいだし、だれが読んでもわかりやすいですよね。異世界取材記では、僕らがイメージしやすい身近なものでの比喩、例えのチョイスが上手いなって思わせるのがたくさんあります。だから、読みやすい。

 

フィクション化されたラノベ業界

 異世界取材記は序盤の流れも秀逸なんですよ。

 書き出しは次の通りです。

 

(書籍からの引用)

――

 二○XX年、某月某日。

 都内某所の喫茶店にて。

「なんか、今ネット小説が流行っているみてーだな」

 パンチパーマにサングラスという大人が見ても泣き出すルックスの編集者が呟いた。

 生まれつきの顔は仕方ないにしても、その紫色のシャツとか縦縞のスラックスとか、どこで売っているんだよ。

 KADKAWAの編集者なんて、彼以外もこんな感じだ。今時、本物のヤクザでもしない恰好の連中がうろついている編集部は常に危険な香りがする。

――

 

 読んでわかる通り、あきらかに誇張された編集。漫画でもよくある編集=ヤクザの取り立てというフィクションです。スゴイのは、7P目に挿絵が入るんですけど。それが「パンチパーマにサングラスという大人が見ても泣き出すルックスの編集者」が喫茶店でタバコをふかしている場面。

 

 カラーページの挿絵を除けば、出だしの、最初に読者が見る挿絵がヤクザの編集者なんですよ。主人公のカッコいいシーンやヒロインのかわいいシーンでなく。どうみてもヤクザの編集者の絵なんです。

 

 つまり、作者の千年堂さんが最初に伝えたいのがこの作品の世界観。異世界取材記はフィクション化されたライトノベル業界の話であるってことなんですね。

 

 最初にヤクザな編集者というでっかいフィクションをぶつけたうえで、こっからエンジン全開のギャグが始まるんですよ。

 

 この作品の面白さは、そんなわけねぇだろっていう大ボラを吹きながらも、さも本当のことのように書いている言いきりのギャグがいいんですよね。

 例えば次の文章。

 

(書籍からの引用)

――

 ライトノベル作家たるもの、銃くらい撃てなければやっていけない。

 これは必要最低限のスキルだ。銃も撃てないのに、銃の描写などできないからだ。

 

 こういった、そんなわきゃねぇだろってツッコミたくなるギャグが次々と出るんですよ。だからさ、初見で見ると、圧倒されてさ。慣れてくると、笑えてくる。小説書いている人ほど笑えるネタが多いんだよ。このへんが小説を書く人がメインの読者になるカクヨムむけなんだよね。

 

 で、ギャグでありながらも、読んでるとどんどん引き込まれて、感動しちゃう自分もいる。それはさ、ライトノベル作家ならできるだろって無茶ぶりがさ。ライトノベル作家はかくあるべし。ファンタジーを書くならこのくらいの意気込みでやれっていうさ。メッセージにみえてくるんです。

 

 つまり、1次資料の大事さを説いているんですね。

 例えばさ、涼宮ハルヒの監督で有名な山本寛さんもさ。『この世界の片隅に』の感想をブログに書いたとき。次のようなことを書いているんですよ。

 

(山本寛オフィシャルブログからの引用)

――

 今のネット社会、SNS社会は、とにかく一次資料を見ない。

 裏を取らず、まとめサイトのタイトルだけで決めつける。

 

 それも根拠のない、感情と気分によってだ。

 

 雰囲気と印象、嘘や噂で決めつけるのではなく、必ず一次資料にあたれ、そこからリアリティは、真実は見えてくるのだ。

――

 

 アニメ業界や最近の若者のはなしなわけなんですけど。この話、僕らの書くなろうネット小説にもつながるんですね。

 僕らがはじめて異世界を舞台にした作品を書くとき。ゲームや漫画で得たイメージだけでつい書いちゃう。最初はそれでよくても、いつかプロになりたいと考えたら、それだけではダメなんですね。異世界を舞台にしたとしても、その世界での文化、歴史的背景。それらをいろんな資料にあたったうえで構築しなければ、本当に面白い異世界転生は書けないんです。

 

 異世界取材記はさ、そんなんできるかー! ってつい笑いながらつっこむライトノベルでありながらも、それをやるんだって、僕らに思わせてくれる熱さがあるんです。

 

(書籍からの引用)

――

「……なるほどな、取材ってわけか」

 それなら仕方がない。

 書物やネットでいくらでも資料が手に入るこの時代。

 だけどそれだけじゃ足りないんだ。

 リアリティのある作品を書くために、自分の目で一度見たいと思うよな。

――

 

 異世界取材記は、タイトルどおり異世界の取材の話で、ファンタジーを書く上での意気込み、空想だからと舐めてかかるな。本気でリアリティを追及しろって作品です。それをいろんな場面で立て続けに強調してさ。異世界を取材する主人公カッケェェな。JKの書きたいって気持ちわかるな。いいな、俺も小説を今すぐ書きてぇなって思っちゃうときにさ。ラストの怒涛の展開につながるんです。

 

 これについてはじっさいに読んでみてください。カクヨムでも読めますし、挿絵の入った書籍版もオススメです。

 

 小説を書いたことがある人もない人にもおすすめの一冊です。

 

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プリパラの悪役からわかるニコニコ動画の未来

はじめに

 次はプリパラの一期、二期、三期の悪役となったキャラについてはなします。前もって言ってしまえば、プリパラに悪役はいません。どんなキャラも最終的には改心したり、彼女たちなりの理由があって行動しています。

 

 ただ、便宜上、みんなが友達、みんながアイドルになれる場であるプリパラを正義として。その場を破壊する、あるいは統制しようとする存在を悪役としてあてはめて語ります。

 

 今回は、この悪役たちの行動を語ることで、ニコニコ動画の過去、現在、未来をはなしていきます。

 

プリパラとはニコニコ動画である

 プリパラとは、ある時期に女の子に招待状が届く夢の場所。そこでは、現実世界とは違う、オシャレな姿で、アイドルになって輝くことが許されている。

 

 プリパラにやってくる女の子たちは憧れの神アイドルを目指して、今日もライブする。

 

 プリパラの世界では、現実世界に寄り添うように、プリパラの世界が存在していて。その世界は全世界にあるプリズムストーンというプリパラの世界につながる入り口からいけます。

 

 この話だけ聞くと、ファンタジーぽいんですけどね。これ、最近話題のVRによる仮装世界のようなものだと考えれば、どんなものかわかるんですよ。

 

 つまり、現実世界とプリパラの関係って、僕らの世界でいうところのインターネットとの関係と似てるんですよ。

 

 僕らも、自分であることがわかるアイコンを残しつつもちょっと盛った架空の自分を使って、ネット内で意見を言います。らあらたちも、普段の自分よりも背が高くて、髪も長い、でもそんな自分を本当に輝けるありのまま自分として、アイドル活動をしている。プリパラでも、ネットでも、そんな盛った自分が許される世界なんですね。

 

 プリパラが少女にも、大人の僕らにも人気な理由はさ。女の子の、あそこにいけばわたしもステキな王子様に出会えるはず、あそこにいけば、特別なわたしに出会えるはず、というシンデレラ願望や変身願望を満たしたアニメでありながら、僕らのネットワーク内での架空のアバターによるSNS内での交流、自己表現を描いたアニメでもあるからです。

 

 そう考えると、らあらたちが目指す神アイドルも、ネットでは誰を指しているかが分かりますね。

 

 神アイドル、それはプリパラの女の子が憧れる存在。神アイドルになるには、ライブを何度もやって女の子たちからいいねをもらうことでアイドルランクを上げなければいけない。神アイドルになるために女の子たちは今日もライブをする。

 

 神アイドルって書いてあると、ネットと関係なさそうにみえるんですけど。この神アイドルをヒカキン、プリパラをユーチューブと考えると、ぐっとわかりやすくなります。

 

 ヒカキン、それはユーチューブの子供たちが憧れる存在。ヒカキンになるには、配信を何度もやって同じく配信をやる子供たちからいいねをもらうことで、動画ランキングを上げなければいけない。ヒカキンになるためにユーチューブの子供たちは今日も配信をする。

 

 つまり、プリパラはネットであり、その中でも、ユーチューブやニコニコ動画に近いコミュニティなんですよ。そうだとすると、プリパラを規制、あるいは統制しようとした悪役たちの行動やその理由を見ると、今までニコニコ動画が過去にさらされた危機、これから起きるであろうことがわかるという話をします。

 

パプリカ学園校長グロリアのプリパラの規制

 プリパラに憧れるらあらの序盤の敵といえば、この人、大神田グロリアです。

 初登場時はらあらの通うパプリカ学園の小等部の校長として登場します。プリパラを激しく嫌っており、彼女が管理する小等部ではプリパラに行くことは禁じられ、らあら以外の小等部の女の子のほとんどはプリチケを没収されていました。

  らあらのことを序盤から疑っており、彼女の執拗な追跡から、らあらがいかにアイドルの秘密を守ってライブするかが、1話から20話までの面白さの肝でした。

 

 プリパラに対する規制とはネットに対する規制とも言えます。これはネットができた当初からありましたし、今も続いていることです。新しいものはつねに大人の偏見にさらされるとパッとみは思うんですが、じつはそんな単純な話ではありません。教育者のグロリアとしてはプリパラで友達をつくることが子供たちを傷つけることになると考えていました。それにはとある過去が関わっているんです。

 

 幼い頃、グロリア校長はプリパラに行っていました。彼女には一緒にライブをする友達がいたのです。ですが、ある日、グロリア校長の友達はプリパラの入り口であるプリズムストーンの外で待ち合わせしようと行ったきり、プリパラに来なくなりました。何ヶ月も待ち続け、自分は彼女に騙されたのだと考えた彼女はその日を境にプリパラをやめ、嫌悪するようになりました。だから、校長になった彼女はプリパラを規制するようになったのです。

 

 グロリア校長は友達なんて意味がない。友達をつくっても傷つくだけ、と作中で何度も言います。「みんなアイドル、みんな友達」がテーマのプリパラ内でのキャラとして考えると、友達をつくることを信じられない悪役として考えられるのですが、じつはそれだと語弊があります。

 

 さきほど言った、プリパラはネットであるという考えで語るなら、グロリア校長は友達をつくることを信じていないのでなく、プリパラで友達をつくることが信じられないキャラなんです。

 

  つまり、ネットでの、仮想空間内でのつながりを信じないひとなんですね。

 

 これは、半分本当で、半分嘘なんですね。確かに仮想の人物どうしの交流のため、そのコミュニケーションに悪意が介在する可能性はあります。ただ、これは実際に人と人とが対面してコミュニケーションしても起きうることなんですよ。それは学校でのいじめをみればわかることです。この場所だから安心ということはないし、ここだから危険ということもないんです。

 

 ネットに対する規制、ネット内での交流に対する不信感も、スマホの登場によって変わりつつあります。それはこれからの時代、それでも目の前の人を信じてつながってみるのがネットにも求められてきているからでしょう。

 

芸能人、ひびきによるセレパラ化計画

 プリパラの悪役といえばやはりこの人、紫京院ひびきです。

 

 プリパライチのイケメン。まるで宝塚の舞台のような歌と踊りは男女問わず、大友から絶大な支持を得ています。

 

 ひびきは7歳からジュニアモデルとしてデビューし、その後、モデル、役者、歌手として活躍しています。初登場時は、パプリカ学園高等部の生徒兼学園長として現れ、プリパラでは怪盗ジーニアスとして、とある計画のために裏で暗躍していました。

 

 その計画がプリパラをセレパラに変えること。

 セレパラとは、まさしくセレブのための、天才のためのプリパラ。スローガンは「格差歓迎、みんなライバル、セレブだけアイドル」。

  

 これがただ金持ちの坊ちゃんや、プリパラのメジャーアイドルがやったのでなく、プリパラの外で活躍していた現実世界でのアイドルがプリパラをセレパラに変えたってのが重要なんです。

 

 つまり、これはじつはテレビ局によるニコニコ動画のテレビ化の話なんです。

 

 ここで、最近起きたニコニコ超会議での事件について話させてください。

 

 ニコニコ超会議とは、ニコニコ動画が年に一回のペースで行っている祭典です。そこではいろんな催しがあったんですが、その中でも異彩を放ったのがビートたけしのテレビでは言えない超会議。あのビートたけしがニコ生主たちとともにテレビでは言えない話をするって趣旨の企画だったそうです。

 

 参加する予定だったニコ生主さんもたけしさんと共演できると喜んでいたんですよ。

 

 しかしですね、その後、突然、そのニコ生主さんが二人くらいたけしさんの対談から降ろされ、よしもと芸人さんに変えられたそうです。最終的にはたけしさんとよしもと芸人さんだけのトークショーとなりましな。

 

 そのことについて、企画に参加する予定だったとある批評家さんが言ってたんですけどね。元々はニコ生主たちが日本のこれからについて討論する企画だったんですけど、途中からたけしさんの言いたいことを言う企画になり、結果、最終的にはニコ生主が一人もいないたけしの独壇場に変わったそうです。

 

 で、このたけしさんの企画に誘導した方が元々日本テレビからドワンゴに来た人だそうです。

 

 一見、お客さんを呼ぶために有名人を呼ぶことにして、それにより本来ニコニコ動画に主に活躍している人たちの枠がなくなってしまったという残念な話にも聞こえるんですけどね。

 これ、それだけの話じゃない気がするんですよ。

 

 たぶんさ、テレビや舞台で活躍していたお笑い芸人をネットで輝かせたいって考えている人がたくさんいるんだと思うんですよ。 PPAPとか、松本人志さんのドキュメンタルとかもその流れがあると思うんですよね。

 

 たとえばですよ。最近じゃ、テレビで過激なことってできなくなったじゃないですか。寝起き爆破ドッキリもなくなったし、深夜番組もそんないやらしくないですよね。

 

 芸人さんも、昔よりは思う存分過激なことができなくなってきた。

 

 お笑いって最近つまんねーよな、って陰口を叩かれながらも、違うんだと言い返したいのに言えないあるテレビ関係者がいたとします。そんな時にですよ。最近、ユーチューバーってのがいるらしい。ニコ生主というのがいるらしい。今の若者はテレビよりもこっちをみてるらしい。

 

 そう聞いた一人の男がだ。物は試しと見てみるんですよ。そしたらですね。男は驚くんですよ。男の目から見たら、自分たちがつくったバラエティをみて磨いたであろう、クラスの人気者に毛が生えた程度のトーク力で。テレビの制約がないからこそ喋れるネタで人気をとっている。

 

 ふざけるなこんなのお笑いじゃない。俺がネットに本当のお笑いをみんなに見せてやるんだ!

 

 これがたぶんニコニコ超会議にたけしさんを読んだバイタリティになったわけです。

 

 あくまで、私の想像ですよ。 

 

 ニコニコ動画やyoutubeはだれもが輝くことが許される世界です。その世界には、ジャスティンビーバーみたいに本当に輝くために生まれた天才が出てきたりします。

 

 でも、それだけでなく、ほんのちょっと踊りが好き、歌が好き、アニメが好きっていう平凡な人も輝くことが許される世界なんです。だからこそ、ネットはすばらしい。それがネットとプリパラの世界に共通する魅力です。だけど、その魅力がひとによっては、プロの世界で苦労して輝いた人には甘ったれたように、未熟であるようにみえてしまう。もっといいものを、もっとすばらしいものをみんなにわかってほしい。そんな余計なお節介が自由でカオスなニコニコ動画をテレビ化へと近づけようとしているんです。

 

 つまり、ニコニコ超会議にたけしさんを呼んだ男は、セレパラのひびきのように、みんなに本物のお笑いを見せるために、芸人のためのニコニコをつくろうとしているのです。

 

 その名もよしニコ、み〜んな、よしもと。たけしだけ、ニコニコ。みたいなさ。

 

 まあ、これは大げさにしてもですよ。じっさいにプロの芸人がニコ生配信の世界に首を突っ込んでくるって流れはありえないことではないですよ。

 

天才、ひびきによるセレパラ歌劇団の設立

 ひびきがセレパラをつくるために集めたチーム。それがセレパラ歌劇団です。

 

 天才たちによるプリパラ、セレパラ。そのセレパラを成り立たせるためにひびきはらあらたちの仲間たちの中から天才たちだけをスカウトしてセレパラ歌劇団をつくりました。

 

 今まで味方だったキャラが敵になる熱い展開ですね。

 

 このセレパラ歌劇団、ニコニコ動画にもあります。

 

 それがニコ論壇時評。ニコニコ動画の公式放送ですね。山田玲司先生や岡田斗司夫さんも月に一回のペースでここで生放送をしています。

 他にも、リトルピープルの時代の著者で有名な宇野常寛さんや涼宮ハルヒの憂鬱やらき☆すたで有名な山本寛さんもニコ論壇時評で語っています。

 

 どれもニコニコ動画では有名な論者です。これからもいろんな方がニコ生から選出されてここで論客として語ることになるんだと思います。

 

 ただ、その選出基準は見てわかる通り、ニコニコ動画内で突出して評価されるべき実績が伴った文化人だけが選ばれていることがわかりますね。

 

 ニコ論壇時評も、超会議にたけしを呼んだ男と同じような流れがあったんだと思うんです。

 

 この人はもっと誰かから評価されるべきだ。この人の話をもっと聞ける場が必要だ。みんなにこの人の魅力を知ってほしい。そういう文化人たちの魅力を僕らに伝えたいと考える人がニコ論壇時評をつくってるんです。

 

セレパラと戦うために地下パラをつくるらあら

 つまり、超会議にたけしさんを呼んだ男も、ニコ論壇時評をつくったひとも。どちらもニコニコに伝えたいものがあって努力している人で、俺らと同じ戦っている人なんだぜって話なんですよ。

 

 ただ、もしここでよしニコやニコ論壇時評チームができて、彼らだけが活躍する状態になってしまうと、ニコニコは近い将来、セレパラのようにプロどうしの戦いの場となり、アマチュアの入る隙のない芸能界とさして変わらない場所になります。

 

 ニコニコ動画はテレビ化していっている。これは最近、誰もが言っています。しかし、テレビ化とは、運営によってニコニコ動画がつまらなくなっている状況をさすんではないんです。テレビ化とは、参加者がそれぞれ面白いのを生み出していくはずの場が、運営が用意するコンテンツを楽しむだけの状況になった時に生まれるんです。

 

 プリパラを見てください。セレパラができた時。元々プリパラにいた人たちは戸惑いつつも受け入れるようになりました。なぜなら、なにもしなくても、ライブに有名人がくるし、美味しいスィーツもある。自分たちはライブをする資格も、ドリームコンテストに参加する資格ももてないけど。なにもしなくても楽しいことがある。そんな場所になりました。

 

 だけど、それを不満に思うひともいました。らあらたちです。彼女たちは、自分たちで楽しいことをつくりだせたプリパラが好きだったんです。だって、プリパラは誰もが輝くことを許される場であるべきだから。遊園地や美味しいスィーツ、芸能人のライブなんていらない。わたしたちはわたしたちが輝やける場が欲しいんだ。

 

 そう考えて、らあらたちはプリパラの地下に地下パラをつくります。ここからセレパラVS地下パラがはじまるんですね。

 

 ニコニコ動画で次に起きるべき事件は地下パラの設立なんです。もし、ニコニコ動画がつまらなくなっていると考えているなら、このアマチュアとプロが入り乱れて乱闘する状況にこれから持っていくべきなんです。

 

 プリパラでも、ひびきはとある事件で危機的状況に陥った時。らあらたちはひびきを助けることにするんですよ。その理由がさ。ひびきさんがセレパラをつくって、わたしたちが地下パラをつくってお互い競い合ったことで。自分たちの能力がかなり向上したと。ひびきさんはプリパラに必要なひとだったから。だから助けるんですよ。

 

 ニコニコ動画の運営で働いてるひともさ。僕らに伝えたいなにかってのもあんだけどさ。それだけじゃなくさ、それを受けて動いてほしいとも思ってんじゃないかな。

 

2代目女神ジャニスのルールによる統治

 ニコニコ超会議でのたけしさんの事件は、かなり物議を醸したわけなんですが。じつはこれよりも悪い事態ってのが世の中にはあり得てですね。

 

 露骨でわかりやすいぶん、今回の事件はまだいいんですよ。今回はニコニコのいちスタッフ、あるいは一つの組織で動いたことなので、そこまで問題じゃない。

 

 これがもっと上で、大きな方向転換が行われた時、僕らはそれに気づかずにいつのまにか終わってしまうこともある。

 

 それが2代目女神ジャニスの話です。

 

 ジャニスはプリパラを管理しているジュリィの妹でサポート役です。彼女はプリパラはルールで厳しく管理すべきだと考え、姉のジュリィから女神の座を奪おうとしていました。

 

 これがニコニコ動画で一番最悪なシナリオ。つまり、自由にライブができているからこそ。誰もが輝くことを許されているからこそ、面白いニコニコ動画の息の根を止めかねないこと。それは面白さの根源であるカオスを取り除いて秩序だった場所にすることなんですよ。

 

 一期はグロリア校長でネット内でのつながりについて語り、二期ではひびきを敵とすることでプロとアマとの戦いが描かれました。そして、三期では、さまざまな女の子たちの入り混じった混沌と秩序の話なんですよ。

 

 ジャニスはジュリィから女神の座を奪うために、品行方正で才覚が溢れる、しかも自分のアドバイスはしっかりと聞くチリとパートナーになりました。

 

 しかし、そんなチリがプリパラでできた友達。チームを組んで神アイドルグランプリに出る相手は。原始人としっかり者。そしてプリパラでは高飛車なチリが加わったことで、グーチョキパーの違うものどうしの噛み合わない秩序とはかけ離れたチームでした。

 

 だけど、そんな彼女たちの頑張りに目が離せない。荒削りなのに心が惹かれる。その時、プリパラを運営するにあたって大事ないろんな女の子がそれぞれ違う輝きをぶつけ合うことこそがプリパラの魅力で。それをコントロールしようと考える自分が間違っていたことに気づくのです。

 

 そのことに気づいたジャニスは、後からじつは自分が新しい女神になる予定だったんだけど、姉はそれを隠して、妹の成長を見守っていたという話になるんです。

 

 今もまだニコニコ動画には何が飛び出すかわからないカオスがあるわけなんだけど。いつかこれを社長や幹部クラスのひとがよしとせず、もっといいものが生まれるようにコントロールしようと考えるひとが出るかもしれません。

 

 その時こそが、ニコニコ動画の終わりの始まりとなるでしょう。できれば、永遠に起きないでほしいな。

 

ダンプリの登場からわかる新しい戦い

 さて、1期、2期、3期と紹介してきました。じつはプリパラの新シリーズ、アイドルタイムでも、ニコニコの現在、あるいはこれから暗示する存在がいます。

 

 それはダンプリ。文字通り、男性によるプリパラです。うわさでは1期からいたあのキャラやこのキャラもダンプリいりするのではなんて話もありますね。

 

 これはニコニコでは何を表してるか。わかりやすいですよね。

 

そう、ニコニコ動画以外の配信媒体の登場です。

 

 実際、ニコ生以外でも今ではふわっちやツイキャス、ラインでの配信もあります。ニコ生で有名な岡田斗司夫さんも、新しい配信媒体が出るたびにそこの関係者からスカウトされたよって話をよくしますよね。

 

 つまり、プリパラもニコニコも輝くことが許される場がここだけとは限らないという段階になっているんですね。

 

 この二つの動向にこれからも目が離せません。 

 

 

 

 

エピソードを重ねるたびに深まる思い入れ 140話でも見るべきプリパラの魅力

 さて、引き続きプリパラの魅力について語ります。今回は曲の魅力。

 

 プリパラの魅力は、1話につき、必ず一回ははいるCGによるライブシーンにあります。可愛い女の子のダンス、チームの絆やキャラの物語を象徴するメイキングドラマ、輝くサイリウムコーデ。後、3期では神アイドルライブも魅力の一つでした。

 

 じつはニコニコ動画やユーチューブで、プリパラを検索してみると。ライブ動画だけ見ることはできます。

 

 しかし、それではもったいない。プリパラはストーリーを噛み締めながら、キャラの成長を加味したうえで、ライブを見たほうがいいです。

 

 ぶっちゃけるとさ、アイマスやラブライブに比べたら、出てくるキャラ数と話数にしては登場する曲数が少ない。

 同じ曲が何回も出たりします。

 でも、それでいいし。それがいいんです。

 

 プリパラはですね。話が進めば進むほど。キャラに愛着が増せば増すほど、同じ曲が流れているはずなのに。感じ方が変わるんですね。

 

 たとえば一話から流れてるMake itとかいいんですよ。一話で、らあらがライブする時にさ。彼女、前奏の時に少し慌ててるんですね。でもやらなきゃって思ってさ。覚悟を決めた瞬間に歌が入るんですよ。

 

オシャレなあの子をマネするより、自分らしさが一番でしょ。

 

 ここさ、真中らあらが自分に自信がなくて、それでもやりたいことがあって。それをみれいの言葉で挑戦しようと考えたって過程を見たうえで聞くと、心が震えるんですよ。

 

 アニメでも、一話だけOPを最後に持っていくことってさ。エロマンガ先生やけものフレンズでもあったじゃないですか。

 

 あれと同じで、キャラの思いやストーリーを加味したほうが一層味わい深くなるんですね。

 

 プリパラはさ。自分らしさとはなにか、アイドルとしてどうふるまうか。どんな自分でいたいか。ってのがテーマの話もいくつかあってさ。そのことにヒロインたちが悩んだ姿を見たうえでMake itの歌詞を聞くと感動するんですね。

 

 だからこそ、プリパラはアニメと曲をセットで楽しむべき作品なんです。

 

 

 

 

 

 

駆け上がるシンデレラストーリー プリパラを140話見るべき魅力

  さて、今回はプリパラの魅力について語ります。じつは最近、プリパラをdアニメストアで一期から三期までまとめて見ちゃったんですよ。

  

 そしたら、かなり面白かったので、プリパラの魅力について語ります。

 

 プリパラとはなにか。

 プリパラとは、元々はタカラトミーが運営するゲームセンターの箱体のリズムゲームです。1プレイ100円。プレイするたびに、服がもらえ、プレイヤーはシューズ、ボトム、トップス、ヘアアクセのカードでキャラを着飾って、ダンスする。コーディネートとダンスの得点を競うゲームです。
 服は種類があって、決まったシリーズを揃える以外にも独自の組み合わせでキャラを可愛くするのも魅力ですから。どうぶつの森で部屋をいじったりするのが好きな人はハマりますよ。

 

 普通の女の子が神アイドルまで駆け上がるシンデレラストーリーとしての爽快感。エピソードを重ねるたびに深まる歌への思い入れ。そして、誰もがアイドルになれるアマチュアの世界だからこそ起きる。破壊者と統制者の出現。今回は以上の3点について三つの記事にわけて話します。

 

 普通の女の子が神アイドルまで駆け上がるシンデレラストーリー

 プリパラのストーリーラインはシンデレラです。無名の女の子が舞踏会に行くことで、みんなが憧れるお姫さまになれる。だけど、舞踏会に行くことを継母が許してくれなくて。シンデレラも、自分なんかが舞踏会に行くなんてと思っている。

 

  1話のらあらがプリパラに行くまでの話もまさしくシンデレラなんですよ。

 

 真中らあらは頼まれたら断れない、かしこまが口ぐせの女の子。彼女はそこに行けば誰もがアイドルになれる場所、プリパラに憧れていた。だが、彼女の通うパプリカ学園の小等部はプリパラが禁止で、校長のグロリアが厳しくプリチケを管理していた。らあらも自分の声が大きいことがコンプレックスで歌うのが苦手で……

 

 そんななか、彼女はだれかのプリチケバックを拾うんです。これがないとこの人は困るんじゃないか? そう考え、らあらはプリチケバックを届けに、今まで行かなかったプリパラに行くんですね。

 

 そして、プリチケバックの持ち主、みれいをみつけるんです。すると彼女は二人組のオーディションに参加できずに困っていた。そこで、みれいはらあらに自分と一緒にライブに出て欲しいっていうんですよ。

 

 しかし、らあらには踊る自信がない。無理だと言うらあらに、みれいは言うんですよね。

 

 プリパラは好き? なら大丈夫!

 

 さっき、プリパラはシンデレラだって言ったじゃないですか。行けさえすれば輝くことのできる舞踏会がプリパラで、そこに行くための障害

となる叔母がグロリア校長。そしてシンデレラにはもう一つ大事なキャラがいますね。それは魔法使い。シンデレラを舞踏会に連れていくための大事なキャラです。

 

 その魔法使いこそがみれいなんですよ。

 

 らあらはプリパラの中にはいることで現実の世界とは違う姿になれた。だけど、まだ歌う自信がない。そんな彼女にプリパラはだれもがアイドルになれるステキな場所で、好きな気持ちさえあれば大丈夫だと言うんですね。

 

 この言葉が、彼女に魔法をかけた。彼女の不安を取り除いたんですね。

 

 そして、歌ってみたらじつはすごい才能の持ち主だった。彼女の声はじつはプリズムボイスというひとの心に届く特別な声だったんですよ。

 

 自信のない女の子が、一歩特別な舞台に足を踏み入れたらキラキラのお姫さまになれた。プリパラの第1話はこのシンデレラストーリーが魅力なんですよ。

 

シンデレラのライバルはシンデレラ

 こっからさ、ただらあらがプリパラのアイドルとして成功していくはなしだったら。俺も140話見るべきだと言わないんですよ。

 

 面白いのはこっからです。

 

 3人のユニットをつくった、らあら。そんな彼女たちの前にライバルが現れるんですよ。その子の名前は東堂シオン。

 

 中学生でありながら、囲碁の世界チャンピオンになった天才。口ぐせは「以後、よろしく」。中学生にして囲碁を極めた彼女はたまたま街頭でみかけた、らあらたちのライブを見て、プリパラを知り、神アイドルを目指すことを決意する。

 

 つまり、プリパラのプの字も知らなかった状態からのスタート。らあらと同じシンデレラなわけなんです。

 

 なにも知らない状態の女の子が、プリパラを知り、そこで1からダンスと歌を勉強してプリパラのアイドルとしてデビューして話題になる。これを30分でやるんですけどね。見ててワクワクしますよ。プリパラはですね。神アイドルを目指すうえで競い合うライバルが。じつはベテランじゃなくて、突然出てくる新人なんですよ。

 

 それが見ててワクワクする。今度はだれがアイドルになるんだろうって思うんですね。 

 そして、プリパラの魅力はこれだけじゃない。これだけじゃないんだけど。今日はここまで。また次回語りますね。次はライブシーンの話をします。

 

 

sp.nicovideo.jp

 

 

 

 

ネタバレ注意! 愛原そよぎの悩みごと 時を止める能力者にどうやったら勝てると思う?について

さて、今回紹介する作品はこちら。『愛原そよぎのなやみごと 時を止める能力者にどうやったら勝てると思う』。

あらすじ
「時を止める能力者にどうやったら勝てると思う?」僕が好意を寄せるクラスメイト、愛原そよぎの“やなみごと”は僕の想像を遙かに超える独特なものだった。本気とも冗談ともつかないその相談に真剣にアドバイスを送り、彼女のなやみはどうやら解決されたようだった。僕たちの関係も進展したかに思えたのだけど、この相談がきっかけで僕は彼女のとんでもない“秘密”に近づいてしまったようで!?僕と彼女の非日常系おやなみ相談日常ラブコメ開幕!

 バトルはなく、よくある能力者との戦いをゆるい会話で考察するメタ的な要素がはいった作品です。タイトルのとおり、そよぎが時を止める能力者にどうやって勝つかを主人公に相談するとこから話がはじまります。
 しかも彼女は魔法少女らしく、自分でも隠せている気でいる。主人公は気づかないふりをして、あくまで彼女の妄想話に付き合うていで話しが進行します。

 読んでて思うのがさ。すごい懐かしいんですよね。
 放課後のさ学校が終わった後でヒロインが持ってきた話題に主人公が乗っかる。そのうち、ほかのヒロインも登場してさ。ゆったりとした会話をする。
 最近ずっと読んでなかった放課後ヒロインものですね。生徒会の一存とか、GJ部とか、ラノベ部とか。そういや昔はこういうラノベを読んでたなって懐かしくなりました。
 
このよくある日常系のライトノベルにはいっているのが日常の中に特別な戦いが潜んでいる涼宮ハルヒなんですけどね。

 涼宮ハルヒとは、世の中特別なことなんて起きない、自分は普通の人間で、普通なことしか起きないのだと考えるキョンの前に、宇宙人、未来人、超能力者は私の前に来なさいという涼宮ハルヒという女の子が現れる。すると、本当に涼宮ハルヒの気づかないところで宇宙人、未来人、超能力者がいたって話です。日常的なドタバタをしながらその傍らには特別な事件が起きているってとこがさ。0年代から形成された世界観のひとつなんですね。

 ちょうどイラク戦争やアメリカのセンタービルが爆破されたときにさ。日本はあまりにも平和でさ。でも漠然とした不安感があったって時代にできたんですよ。この外側に何かが起きているって世界観がさ。内側も大変だけど、外側がもっと危険って進撃の巨人に変わっていくんですね。外側に事件があるけど主人公はヒロインとのほほんとするよってとこがさ。涼宮ハルヒの世界観が今来たのか懐かしいなって思って読んでたんですけどね。この作品はこれだけで終わらなかった。ラストの展開がさ。今の時代に合わせていくつかアップデートされているところがあるんですね。





 こっから先はネタバレになります。



 これから読む人はWEB版があるんで、ネタバレがいやな人は先にこっち読んでください


kakuyomu.jp


















じつは特別だからこそ主人公になれない主人公

(引用)
「「あんたただの一般人じゃなかったの……?」
「僕は一度だって自分が一般人だと言ったことはないよ」
 僕は初めから魔法少女の存在や背後にある合衆国の存在を知っていた。ただそれを表に出さなかっただけだ。
「僕はライトノベルの主人公じゃないからな。『ごく普通の男子高校生』にはなれないんだよ」」

 愛原そよぎがなぜ魔法少女と戦っていたのか。この世界の日常の裏で何が起きていたのか。
 これさ、ようは仮面ライダー龍騎だったんですよね。
 こことは違う世界でさ。戦争があるらしくってさ。その戦争で戦ってもらうために強い魔法少女がほしくってさ。それが僕らのいる世界にいるらしい。だけど魔法少女は一人しかなれません。だからその一人を選ぶために魔法少女を戦わせます。見事選ばれたその一人には異世界で戦ってもらう代わりに願いを叶えますって話でさ。愛原そよぎも願いを叶えたいから魔法少女になったわけです。
 主人公はさ、ヒロインとの日常を選びながらもその日常の裏にひそむ戦いにも、その戦いの仕組みにも気づいている存在なんですよ。
 これこそさ、『モブサイコ』や『スライム倒して300年』の時にも話したさ。いわゆる特別な人が日常を望むという最近にわかに出ている系譜をたどっているんですね。
 この設定さ、たんに読者を驚かせようってだけじゃないと思うんですよ。

 まずさ、バトルロワイヤルからはじまる。デスゲーム系ってのはさ。元をたどるとさ。これは受験戦争による勝ち組負け組のファンタジー化なんですよ。
 僕らってさ。ある日突然にさ、親だとか教師とか社会という謎の主催者に一箇所に集められてお前ら勉強してトップを狙え負けたらホームレスだ。戦わないやつも殺してやる。一位になれば安定した将来が待っているっていう戦いをやらされているんだよ。このはなしをするとグチグチ長くなるからさ、気になった人は過去の記事を読んでみてください。

 でさ、このデスゲームを潜り抜けた結果幸せになれたかといえばさ。そうでもないなってさ。ニュース見てたらわかんじゃん。
 この作品でもさ。主人公こんなこと言ってます。

(引用)
 マジカルバトルで選ばれ、異世界たるバルバニアを救うと言われている『勇者』。『勇者』などと耳障りのいい言葉を選んでいるが、あれはそんないいものじゃない。
「『勇者』なんて、戦争の道具にされるだけの存在だ」
『勇者』とは、バルバニアが対立する隣接異世界フレミニアンと戦うために求められた生物兵器に過ぎない。国にとっては魔法少女など使い捨ての異世界間弾道ミサイルとなんら変わりはしない。バルバニアが干渉した万に近い異世界からかつてつれてこられた『勇者』たちは、皆、戦火の中でその身を散らしたと聞いている。
「人道、人道なんて言っておいて、結局は人殺しのための道具にしようとしているんだ。これほどの偽善はなかなかないぜ」

 魔法少女とマジカルバトルって書いてあるからさ。ファンタジーに聞こえるんだけどさ。異世界を「外国」この勇者を「グローバルな人材」と考え、バルバニアを最近だったら東電とかに書き換えたらさ。ぐっと僕らに身近なはなしにちかづくんですよ。つまり、この主人公はさ。受験で戦って勝つだけじゃ幸せにはなれないよね。勉強することよりも大事なことがあるんじゃないかなっと考える思春期の僕らに近い存在なんですよ。
 王道のストーリーラインだからこそ、こういった時代の変化の流れのようなものを感じました。

 WEB版も読みながら、続きも楽しみに待っています。

ネタバレ注意! 仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦を観ました!

 仮面ライダー×スーパー戦隊 超スーパーヒーロー大戦を観ました。

 

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 面白かったですよ。

 

 まず驚いたのが。綺麗な都市を上空から映した場面の右下に映る韓国の文字。あれ? 海外ロケかな? って思うじゃないですか。違うんですよ。どうみてもですよ。東京ドームシティなんですよ。仮面ライダーWとかで見たような街なんですよ。そこにですよ。屋台を建てて、建物に韓国の旗ひっかけてここ韓国だよって言ってんですよ。笑っちゃいますよ。

 

 そんなツッコミどころ満載の韓国の上空に現れる謎の巨大飛行物体。ゼビウス。韓国の人もなぜか知ってるんですよ。

 そのゼビウスに襲われていることを察知したキュウレンジャーがキュウレンオーで助けに行くんですけどね。勝てない! ってとこでタイトルロゴが上からドーン!

 

 んでさ、場面がエグゼイドの病院に急患が運ばれたって展開になるんですよね。その急患がジュウオウジャーのホワイトのアム。ジュウオウランドがゼビウスに破壊されてさ。命からがら逃げてきたんだと。

 

 でさ、エグゼイドの街にさ。キュウレンオーがやってくるんだよ。目的はポッピーキュポポポ。キュウレンジャーはさ。ゲームの世界にいるはずのゼビウスが実体化した影にはさ。同じくゲームのキャラでありながら現実世界と関わるポッピーキュポポポが関わってんじゃないかって考えるんだよ。

 もちろん、ポッピーキュポポポがそんなことするはずないって言ってさ。エグゼイドチーム対キュウレンジャーの戦いがはじまるわけだ。

 

 んでさ、戦いの途中で敵が出るんだよ。

んでさ、戦いの途中で敵が出るんだよ。それがギャラクシアン。彼らもむかしのゲームのキャラなんだってね。

 

苦戦するヒーローたち。そこに現れる戦隊とライダー。そこでポッピーキュポポポが語るのはさ。かれらはスーパーヒーロー大戦というゲームに出てくるヒーローらしいんですよ。

聞いてて俺、こっち思い出しました。

  

 

 

 

この辺でさ。どうやらゲームと現実世界がつながっているらしいって話になってさ。問題を解決するためにゲームの世界のヒーローたちの力を借りようって話になるんですよ。

 

でさ、ポッピーキュポポポとジュウオウジャーのホワイトがさ。説得のためスーパーヒーロー大戦の世界に行くわけだ。そこでさ、ゲームの世界のヒイロに会うわけなんだよ。

 

ゲームの世界のヒイロはさ。力を貸すがそれにはルールに従ってもらうって言うんだよ。そのルールがトーナメント形式のヒーローバトルに勝利すること。プレイヤーとなったエグゼイドはゲームの世界の四人のスーパーヒーローとチームを組んで戦うんだな。戦隊の形式をとる必要があるらしくてさ。エグゼイドが赤。モモタロスがピンク。ビートバスターが黄色。ニンニンジャーの青ニンジャが青。仮面ライダーゾルダが緑。

 

なんかさ、微妙なメンツだとおもうやん。こいつらちゃんとモノホンのキャストさんが来てんだよ。他にもさキンタロスとウロタロスがさ。青枠、黄色枠なら俺だろって言ってさ。お前らはすっこんでろーってギャグもあるよ。

 

んでさ、もちろん勝ち進むわけなんだよ。この辺いいよ。今回、5対5あるいは1対1のヒーローバトルをしてるからさ。視点がアッチコッチいかずに純粋なアクションが楽しめます。

 

でさ、俺が不満なのがさ。モモレンジャー対モモタロスの戦い。オラオラってるモモタロスにさ。きゃーこわーいって言って油断させて股間を蹴るモモレンジャー。あのさあ、お前そんなキャラじゃねぇだろ! イヤリングが爆弾になるんだからそれ使えよ! なにキャットファイトしてんだよ!

 

ちなみにゲンム対エグゼイドの戦いもあってさ。意外とあっさり終わったよ。

でさ、トーナメントで優勝した結果さ。五人はゲーム世界のスーパーヒーローの力を使えるようになってさ。その力によって変身した姿で現実世界に帰るの。

 

それがこれ

 

まさかのゴライダーがここで出んだよ。んでさ。ゴーカイジャーの船、仮面ライダーキバの城、ゴレンジャーの飛行機、電王の電車に乗ってさ。ゼビウス倒すんだよ。

しかもトドメがゴレンジャーハリケーンね。

 

見事、ゼビウスを倒したエグゼイド。ここで終わりかと思いきや。ここで現れるのがショッカー軍団。なんとスーパーヒーロー大戦にはボーナスステージがあり、エグゼイドがクリアしたことでボーナスステージに潜んでいたショッカー軍団を呼び起こしてしまうんです。

 

ショッカー軍団に消されるエグゼイド。他のライダーや戦隊がショッカー軍団に戦うも苦戦する。そんななか、ヒイロはさ。戦いから離れてさ。自分の家でさ。一台のパソコンを開くんだね。何かと言えばさ。今回の騒動の原因エイトくんのパソコンなんだよ。今回、映画にさ。エイトくんってのがチョコチョコ出ててさ。その子はヒイロの元患者でさ。ゲームの世界に消えてしまうのを止められなかった。助けられなかった患者なんだよ。

 

このエイトくんはさ。病気を2つ抱えてるらしくてさ。一つは結局明かされなかったんだけどさ。もう一つがさ。心の病気でさ。感情の起伏が薄いらしいんだよ。

 

この辺にさ。エグゼイドのそばにいたナーガが反応してさ。彼と話したいってさ。ポッピーキュポポポに頼んで、ゲームの世界に行く。

 

一方、ヒイロもさ。エイトくんのパソコンを使ってゲームの世界に行くんだよ。

そこに待っているのがもう一人のゲームの世界のヒイロ。仮面ライダーブレイブ対ブレイブの戦いがはじまるわけだ。

 

そしてさ消えたと思ったエグゼイドもさ。ゲームの世界にいてさ。そこでさアマゾンズと戦うの。3対1だよ。

 

この後スゴイよ。ライダーとスーパー戦隊とショッカー軍団の戦いがあるなかさ。エグゼイドとアマゾンズの戦い。ブレイブ対ブレイブの戦いがはじまるの。

 

今回の魅力がさ。混沌に見せかけた秩序ってヤツでさ。複雑に入り組んでるようでじつはわかりやすくてきれいに整ってるんだよ。

 

ヒイロはさ。救えなかった患者と向き合う。己の罪と向き合う。ナーガはエイトを通して自分と向き合う。エグゼイドはエイトにさ。キミの本当の気持ちはなんなのって言うわけだ。今までのさ。スーパーヒーロー大戦に比べるとさ一つの大きなテーマがさ。わかりやすいんだよね。

 

戦いも終わってさ。ヒーローたちも現実世界に帰ってさ。ショッカー軍団と戦うわけだ。今回さ、カメラのアングルがいいよね。岩と岩の狭い空間でさ。迫るようなカメラワーク。ヒーローの戦いがさ。いつもより近いんだよ。メッチャ迫力ある。

 

でさ。巨大化するショッカーの首領三世とキュウレンジャー、巨大化エグゼイドとのバトルで終了。

 

アクションもドラマもさ。けっこーおもしろかったよー。

 

 

 

ネタバレ注意! キングコング観ました

 さっき、キングコングを観ました。

  

あらすじ

 アメリカの衛生カメラが謎の島を発見する。その名は髑髏島。ソ連よりも先に島の地質、生態系を調査するために捜査隊が中にはいると。そこには巨大なゴリラ。キングコングがいた。

 

 最初から中二全開よかったですよ。理屈よりも映画としてのカッコよさを優先した演出に痺れました。

 まずさ、二つの戦闘機が髑髏島に墜落すんですよね。その二人がさ。片方がアメリカ人でもう片方が日本人。そう、時は第二次大戦の最中。敵対している二人は戦闘機が墜落してもなお戦うんですよ。日本人スゴイっすよ。銃撃戦の後さ。刀使って、アメリカ人に襲いかかるから。島のジャングルの中で七転八倒の闘い! んでさ、アメリカ人と取っ組み合ってさ。かたや刀を振り下ろそうとし、かたや銃を構えたその時!  ズドーンと現れる巨大な手! あれ、暗くなったなと不審になって振り返る二人が見たのがあのキングコングだよ。

 

 こんなカッコいいいりされたらさ。観るしかないじゃん!

 

 んで、何十年かたってさ。時はベトナム戦争の終わりだよ。二人の男がさ。大臣に掛け合うんだよね。島を見つけた。調査の許可欲しい。大臣、ウンザリ顔でさ。今回だけだぞと。そしたらさ。二人の男のうちの一人、チョビヒゲの男がさ。じつは警備に軍人がほしいって言うんだよね。ニヤリとさ。

 

 ここでさ、場面基地にかわるんだよ。大佐さんがさ。ベトナム戦争終わったから帰れみたいな電話を受けてんだよね。仲間の勲章をみて、戦争がこんな形で終わるなんてって思ってる。

 一方、部下たちはノリノリだよ。彼女にメールしたかい? したよ75回も。ママだろ?  ハッハー!  みたいなさ。会話の内容が完全にさ。サメ映画に襲われるまえの若者の浮かれ具合でさ。うわ、キングコングに殺されるわ〜ってさ。ニヤニヤしたよ。

 

 でさ、雨降ってさ。夜中まで騒いだんだろうね。大佐が電話受け取るんだよ。まだ任務が残ってるぞ。イエッサー。よしよろしく頼むぞ。待ってください、大臣。どうした?

 こんな会話があってさ。大臣言うんだよね。うれしそうな顔でさ。ありがとう。

 

 なんでアメリカ映画のソルジャー戦闘大好きなんだろうね。

 

 この後さ、ようやく主人公登場したよね。元SATのさ、男。バーでのケンカのシーンカッコいいよね。いくら欲しいとか話ししてさ。護衛兼ガイドとして雇われるんだよ。その後がヒロインのシーンでさ。写真現像してるから記者ってわかるよね。

 

 そんな感じでさ。ここまでがいろんなキャラ船に乗るぜって演出だったんだよね。

 ようやく船が出てさ。けど島に嵐があるからさ。島のヘリなら行けんだろうって行くわけだよ。

 

 ヘリで嵐の中をドーン。不安がる隊員。大佐だけが冷静。そういや目のアップが今回やたらと多いんですよね。ホントに。

 

 この時に引用されるのがイカロスの話。父親がイカロスにロウの翼をあげた。父はイカロスに太陽に近づくなと言ったのに。イカロスは近づきました。だからロウは溶けてしまった。だが、俺たちの父、アメリカは我らに鉄の翼を授けてくれたその翼がこんな暴風雨で折れるかよ! って言ったとたんに広がる大自然。嵐を抜けたんですね。

 

 そしたらまた隊員たちヒャッハータイムですよ。ノリノリの音楽がかかってさ。着陸すんの森のフレンズたち大騒ぎ。鹿とかキジとかみんなヘリの音にビビって逃げんの。

 そんなのおかまいなしでさ。隊員たちは爆弾落とすわけよ。地質調査のためらしいよ。ますます逃げる動物たち。

 わーいたのしー!っと旋回するヘリ。大きな山を曲がったその先にいるんだよねキングコング。うん、予想してた。イカロスの話しした後で陽気な曲流れんだもん。そうだろうと思ったよ。キングコング大暴れ。オモチャのように壊れるヘリ。みんな墜落したよ。

 

 調査隊も3つに分かれて散り散りになるんだよね。一人山奥で生き残った男。大佐ひきいる部隊。元SATと記者と地質学者と他の隊員。

 大佐はキングコング倒してやるって意気込んでさ。武器を積んだヘリにいる山奥の男を助けに行こうとする。元SATチームは補給部隊が3日後に南にくるから合流しようとすんだね。

 

 こっからが面白い。キングコングだけが化け物じゃなくてさ。いろんな化け物が島にいるんだよね。

 

 大佐チームの話なんだけどさ。竹林を歩いてんだよ。するとね、一人の隊員がさ。悲鳴をあげるの。振り返るとさ。竹がさ。隊員に刺さってんだよね。さっきさヘリ襲われた時にさ。キングコングはヤシの木投げてたからさ。またそれかなって思ったんだよ。

 

 違うんだよね。刺さってったはずの竹がさ。ひとりでに抜けるの。すぅーと視点が上に向くじゃん。そしたらさ、いるんだよクモみたいなんが。もうパニックだよ。竹かと思ったらクモの足なんだもん。しかも刺さんだよ。予想できねぇよそんな死に方。

 

 こんな感じでさ。どんどんモンスターが出るわけよ。この辺のシーンさ、のび太の南海大冒険を思い出したよ。

 

 でさ、命からがらさ。元SATチームはある村にたどり着くんだよ。人住んでんだよねこの島。そこにいたアメリカ人がさ。なんと冒頭のアメリカ人だよ。ちょっと感動だよね。ケンカしてた日本人とも仲直りしてさ。島に出るために協力してたんだって。

 

 でもさ、ここで気に入らないのがさ。アメリカ人は生きてるくせに日本人は死んでんの。しかも刀はアメリカ人がもってんだよ。ふざけんなよアジア人でいいから日本人出せよ。俺はなプレデターズのヤクザとか、スターウォーズの座頭市みたいなな! アメリカ映画の日本人の戦闘シーンが大好きなんだよ。

 

 まあここをネチネチ言ってもしょうがない。このアメリカ人も仲間になってさ。船に乗って南を目指すんだよ。この船がさいいんだよ。日本のゼロ戦とさ。アメリカの戦闘機を組み合わせてつくってんの。カッコよくない!?

 

 んでさ、船に乗ってさ。元SATチームは大佐チームと合流すんだよ。

 ちなみにさ、元SATチームは、島の地下にキングコングよりヤバい化け物がいるらしいって知ってさ。しかもその化け物は調査隊が爆弾を落としたため目覚めたらしい。キングコングはそれに怒りヘリを襲いました。じつはキングコングは島を守っているのですって話になるんですよ。記者とキングコングが触れ合うシーンもありますよ。

 

 でさ、元SATと大佐が合流したはいいんだけどさ。キングコングを倒したい大佐は山奥に残された男を助ける名目でそのそばにある武器を取りに行きたい。だから一行は助けに行くんだけどさ。そしたら案の定、地下の化け物に襲われるんだよ。もちろん山奥の男も死んでる。

 

 武器を手に入れた大佐はキングコングを迎えに打つ。元SATは勝手にしろよと船に向かうも、やっぱりキングコングが助けたくてアメリカ人と記者とで引き返して大佐を止める。

 

 こっから先がさ。キングコング対地下の化け物の闘いだよ。カッコいいよねこのへん。

 

 んでさ、終わってめでたしめでたしなんだけどさ。スタッフロールがはじまったからって。席を立っちゃいけないよ。

 元SATと記者がさ。謎の部屋に連れてこられる。するとさ、ようこそ、まるまるへって言われるんだよね。どうやらさ、巨大生物と戦うための組織の基地らしいんだよね。

 

 んでさ、地質学者が言うのがさ。キングコングだけが王じゃない。他にも島が発見されてるって言ってさ。プロジェクターで流される五枚の壁画。それはまさしくゴジラ、ラドン、モスラ、キングギドラ。そして彼らが戦う怪獣大決戦が描かれた壁画で終わるわけだよ。

 

 もうさ、大興奮だよ。続き早く見たいよね。

 

 

 

食べるだけでレベルアップ! 駄女神といっしょに異世界無双

さて、今回紹介する作品はこちら、『食べるだけでレベルアップ! 駄女神といっしょに異世界無双』です。

あらすじ
「ホントに異世界だな、これ」「アタシを養いなさい!」女神ローラの唯一の信者として、異世界へと召喚された少年ケーマ。彼に与えられたのは、食べたものの経験値・スキルをそのまま獲得できちゃうチートスキルだった!狩った魔物や異世界ならではのグルメを堪能するケーマの美味しい日々は、「ふえぇぇ~!」巨乳だけが取り柄の駄女神をイジったり、「ご恩は、一生忘れませんっ!!」助けたウサ耳娘に懐かれたり、なぜか美味しい思いも特盛りで!?そして気づけば彼は、凶悪な魔物すら鼻歌交じりで蹴散らせるレベルになっていて―。美味しく食べて国士無双な、異世界食べ歩きファンタジー!

ギャグあり、駄女神あり、3人のヒロインで異世界生活をダラダラやる。このすば系の異世界転生ものですね。

スキル無双がいいですね。前紹介した『転生したら剣でした』みたいにさ。森の奥深くに召喚された主人公は食べた魔物の力を吸収する能力で弱いモンスターからじょじょに強いモンスターを狩っていくようすは読んでてワクワクしますね。

んで、この作品の魅力はスキルチートでもあるんですけどね。それを上回る魅力が主人公にベタ惚れ状態のハーレム。もともと作者さんは物理さんで無双してたらモテモテになりましたってタイトルの作品を小説家になろうで書いてたんですけどね。この人、あまりにも作風がエロすぎてアカウントを消されてるんですよ。
今作も作者さんのいい感じのエロがあります。主人公にベタ惚れって感じがいいですね。

web版も書籍版も続きを追っていきます。

イックーさんについて

さて、今回紹介する作品はこちら、『イックーさん』。

 

 

 

あらすじ

今は昔、夢漏町幕府の頃、さる山寺にイックーさんという、たいそうイキやすい小坊主がおったそうな。ある夏の夕暮れ時、声をかけられ「ンッ!?」軽くイッてしまったイックーさんは、小坊主たちから和尚さまが隠している蜜の入った壺の話を聞く。蜜ツボ…。勘違いをしたイックーさんは、壺捜しに加わることになるが…。「カクヨム」で異彩を放つ超絶倫下ネタコメディ!で、でちゃう?

 

 

 

 WEB版の時から好きでした。これが書籍化されると聞いた時はマジかと思いましたよ。この作品はスゴイ。落語じたてに綺麗に整理されたストーリー。ところどころで光る言葉のセンス。まさかの伏線に、時代考証を踏まえた上のパロディ。それでいて、どのジャンルにもおけないからこそライトノベルとなりうる独自性。それらからみえる多くの才能がまさかの小学生レベルの下ネタのために使われるこの贅沢感!

 

 

 

 カクヨムが開いたパンドラの箱ともいうべき作品です。グッジョブ角川!  よく開けてくれた!

 

 

本気の下ネタ

 

 この作品は上から下まで完全下ネタの昔話風のコメディです。下ネタと聞いてさ。僕らはバカにしたり。えっ、下ネタなの?ってつい手に取るのをやめてしまう。

 確かに下ネタは幼稚園の時に突発的に喋り出し。小学生高学年の時には話さなくなり。色気づく高校生の時に一部で復活して。大学生、社会人になる頃にはお酒の席でしか活躍しないスキルです。だからこそ、大体の場合がうんち、チンチン等のすでに下品とされる言葉を多用するか。セクハラと呼ばれる品のない言動のレベルにとどまる。

 

 

 だからこそ、僕らは下ネタを侮る。料理にいれたらその味にしかならないしょせんはナポリタンとかオムライスのような子供向けの料理にしか使わない調味料だろうとね。

 

 

 そんなことはない。下ネタだって立派な調味料。使い方しだいで、幼い頃には思いもしなかった味が現れる。

 

 大人になってからの本気の下ネタはそのひとの技巧、知識を試されるかなり難しいものなんですよ。イックーさんにも作者の鬼才が濃厚に出ています。

 

 たとえば、この作品はイックーさんというタイトルにするだけあってさ。イクにかけたギャグがたくさん出んだよね。これでもかってくらい。これだけでも作者の言語センスの高さが伺えますよ。

 

  とにかくどんどん下ネタを出す。読んでてよくここまでモツなって感心しますよ。

 

落語のような軽快な語り口

 

 畳み掛けるような下ネタの嵐。そこが魅力なんですけどね。そこだけだったら、まだまだケチャップライス。深みのある料理なんて言えませんよ。この作品の魅力はそれだけじゃない。

 

 最大の魅力は作品全体を支える読者に語りかける落語のような文体です。

 

(引用)

「おい、イックー!」

「ンッ!?」

 イックーさんは驚いて軽くイッてしまったが、小坊主たちは彼の絶頂を知らずに言葉を続ける世の中というものはまっこと、イキやすく生きにくいものよ。

 

  驚いてイッたというコメディな展開を広げながら、イキやすく生きにくいという上手いギャグを地の文にいれた良い文です。なぜ語りかける文体にしたのか。それは読者に語りかけることで僕らに笑うタイミングを教えているんですね。今上げた文もなかなかの名文なんですが、第3話の屏風でイク咄の地の文もスゴイですよ。

 

(引用)

二次でイッたとき、人は罪悪感を覚えるもの……そうであろう?

 その罪悪感が、イキながらにして完全にはイケておらぬ、賢者の刻を迎えながらも欲望をたもつ哀しみの戦士に、イックーさんを生まれ変わらせたのじゃ……

せつないのう。

 

 シリアスな笑いをいれながら、ようしょようしょに問いかけをいれることで笑うタイミングを教えてるんですよ。これもツッコミの一種なんですね。ツッコミというと相手の間違いを指摘するとこに注目しがちなんですけど、本来は笑うタイミングをいれる間なんです。

 

ライトノベルとしてのイックーさん

 さて、ここまで下ネタを中心にした作品なんだけど、下ネタもバカにできねぇぞって話をしました。でも、まだまだ手に取るのもためらう人もいるでしょう。

 

 そこで今回はライトノベルとしてのイックーさんについても話します。この下ネタバーストなイックーさん。人によってはこれはライトノベルなのかと、改めて考えてみると首をひねるかもしれません。文章は読みづらいようで読みやすい。落語のように語りながらもそこまで難しい言葉を使わない。難しそうで難しくない太宰治さんや京極夏彦のような丁寧な配慮があります。そして絵もコミカルで可愛いですよね。帯のイックーさんのポコポコチーンは必見です。

 

 では、読みやすく絵があればライトノベルなのか? そんなことないですね。嘘つきみーくんと壊れたまーちゃんや空の境界はこれよりも読みづらかったですよね。

 

 

  こういったライトノベルとはなにか問題を語る時に僕がいつも思い出すのが、『僕は友達が少ない』の作者、平坂読さんが書いた作品、『ラノベ部』です。

 

 ラノベ部とは、とある高校で軽文学部、通称ラノベ部のゆるい日常を舞台にした作品です。3巻で終わっちゃってる作品ですけどね、僕、平坂読さんの作品はこれが一番好きなんですよ。この作品で新入生の女の子がライトノベル部に入る前、先輩にライトノベルってなんですかって聞くんですよ。するとさ、先輩は次のようなセリフを言うんですね。

 

(引用)

「読んだことのないものを偏見から判断することなく 、ジャンルや定義や権威に囚われることなく 、 『漫画みたい 』 『アニメみたい 』という形容をネガティブなものとして捉えることなく 、こういう小説のことをただこういう小説であると受け入れることができる新しい感性を持った少年少女のために 、 『こういう小説 』は書かれている 」

 

 この作品はたびたびライトノベルとはなにかってことについて言及してですね。僕、このセリフ好きなんですよ。

 

 イックーさんって、もしライトノベルではないとしたらなんなのかというとさ。じつはあまりあてはまるジャンルがないんですね。時代劇であって時代劇でない。ましてやミステリーやSFでもない。もちろん純文学でもない。されど世に出るべき新しい文学。本を開いたキミに驚きと困惑を与えたかもしれないけどさ。この本の底には新しいことに挑戦しようという希望があります。

 

 現時点ではこういう本としか言いようがないんですよ。だからライトノベルになり得る。どこにも属さないアウトサイダーに一時的なジャンルを与えるそれもライトノベルの役割なんです。

 

 だから毛嫌いしてないで読んでほしい。今から貼るアマゾンリンクでわざわざ買わんでもいいし。書店で注文するのも酷だろう。だが、本棚に置いてあるのをもし見かけたのなら手にとって数ページくらい読んでみてくれ。今ならweb版もあるからさ。

 

 

 

カクヨム書籍化作品オススメランキングベスト5!

  この前、近所の本屋で最近大きくなったネット小説の棚を物色していると。一人の女性が隣に来ました。

 

 その女性、髪はしろずみ、肌は雪のように白い。目元には、年輪が重ねられ、本棚に伸ばしたそのきれいな手には太い血管が浮いていた。

 彼女は立ちすくんで悩むように手を迷わせると、ためらいがちにいくつかの本を手にとってレジへと向かうのでした。

 

 私的に詩的で素敵なふうに言ってみたんですが。ようは70歳くらいの人がネット小説を手にとってたんですよ。さいしょは頼まれたのかとも思ったんですけどね。新刊だけでなく、隅の一冊しかない本も持って、合計5冊は買ってたので。たぶん自分で読むものでしょう。

 

 ついさ、ネット小説って考えると、35から14くらいまでだと考えてましたけど。以外と年齢層は幅広いかもしれない。ネット小説が書籍化するとさ。ほとんどがハードカバーでさ。高いわけなんだけどさ。案外、スマホが見づらくなったかたには大きい本がいいかもしれないし。決まった形式のあるネット小説は、新しい文芸として人々に受け入れられてきているのかもしれませんね。

 

 そうあってくれたらいいな。あってほしいな。

 

 ネットには今日もたくさんのネット小説が投稿されている!  だれがネット小説を語るのか! だれがネット小説を読むのか!同じくネットでゾンビ小説を書く男、神島竜が今立ち上がる!

 

 習慣で、週間に、瞬間に更新するブログ。

 

神島竜のそう、それが言いたかったァァァ!

 

  さて、今日はカクヨム一周年に便乗して、カクヨム書籍化作品を紹介するぞ。

 

 その名はカクヨム書籍化作品ランキング!

 僕が個人的にオススメするカクヨム書籍化作品を5位から1位までピックアップ!

 

5位ガチャに委ねる異世界廃人生活

ガチャにゆだねる異世界廃人生活 (ファンタジア文庫)

ガチャにゆだねる異世界廃人生活 (ファンタジア文庫)

 

 

 かわいい女の子が出て、異世界で、異能を持っていて、ギャグも入っている。最近の流行の要素をしっかり入れた上で面白い。安定している作品です。ガチャを引いてアイテムやスキルを手に入れて、ヒロインたちと事件を起こしたり解決したりする。ラストバトルではギャグ的なかけあいや手に入れたアイテムの伏線を回収してきれいに収束する。ライトノベルらしいライトノベル。

 

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4位横浜駅SF

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

 

 

 横浜駅が増殖して日本を覆いつくした。日本人は駅の中で暮らすエキナカの人々と駅の外に暮らす人々にわかれた。これだけで読みたくなるでしょ。これを読むと小説家になろうとの差別化を図ろうとするカクヨムの本気度が伝わりますよ。駅に管理された社会で人々がどう生きるのか。そのシュミレーションで描かれる人々や社会の表現には真に迫ったものがあります。

 

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3位ヒーローは眠らない

ヒーローは眠らない (富士見L文庫)

ヒーローは眠らない (富士見L文庫)

 

 

 お仕事小説の皮をかぶった○○○! 序盤の特撮ヒーロードラマのプロデューサーに任命された主人公が、監督、脚本、スタッフ、役者を集めていって、1羽を完成させるまでの流れとかさ。業界の知識をいれながら人間同士のぶつかり合いも描いてさ。プロジェクトX感があって面白いですよ。ラストの驚愕の事実も必見です。

 

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2位平安時代にタイムスリップしたら紫式部になってしまったようです

平安時代にタイムスリップしたら紫式部になってしまったようです (角川ビーンズ文庫)

平安時代にタイムスリップしたら紫式部になってしまったようです (角川ビーンズ文庫)

 

 

 カクヨムで一番、王道でストーリの流れが上手いのがこちらですね。イケメンに囲まれてどうしよ~ってさ。主人公が一番幸せな瞬間を描いた上でさ。こうなったきっかけとなるタイムスリップの場面。王子様との出会い。王子様が抱えている問題を解決しようとしようと頑張ったら、あれ? わたし紫式部じゃんってはなしなわけですよ。ネタバレだって? 大丈夫! 序盤とタイトルでラストのネタバレがしてあるから。だからヒロインのピンチも安心して読めます。平安時代の時代考証も古典作品の愛もある! 時代物が好きな人もラブコメが好きな人にオススメです!

 

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1位 うさぎ強盗には死んでもらう

うさぎ強盗には死んでもらう (角川スニーカー文庫)

うさぎ強盗には死んでもらう (角川スニーカー文庫)

 

 

  2度読んでも面白い! 複数の視点が交差する群像劇。カクヨムネット小説大賞ミステリー部門受賞作です。基本、スマホで読み、1話1話ちょっとずつ更新されるネット小説でこれが大賞の一つとして選ばれるってすごいですよ。濃いキャラクター、コミカルな会話劇。明らかになるなぞに驚き、思わず二度読み返す。絶対読むべき作品です!

 

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 オープンされて1周年たった小説投稿サイト、カクヨム。

 大賞作を見ていくと。選ばれた作品からはなろうからの脱却、革命の兆しを感じます。これからもぜひウォッチしていきたいです!

 

 カクヨムに投稿されている俺の作品もぜひ読んでね!

kakuyomu.jp